ある配信者の半生 ー学歴至上主義の両親に捨てられた僕の物語ー

 かつての両親は、地元の町で立場を失っていた。

「子どもを捨てるなんてそれでも人間なの?」

「身一つで放り出すなんてね。子どもがかわいそうよ」

「あのドキュメンタリー見た?  大学受験に落ちたからって、絶縁なんて信じられない」


 学校からの信頼も、保護者からの評価も急落し、生徒たちの視線も冷たくなった。

 受け持っていたクラスの親たちから批判が相次ぎ、担任を解任された。

 子どもを捨てるような人間が子どもを指導するべきではない。という署名活動まではじまった。

 解雇通知を出されて、ようやく自分たちが世間一般の常識から外れていることを理解したらしい。



『戻ってきてもいいぞ、ユウト。今なら許してやる。だからテレビでの発言は嘘だったと公表してくれ。絶縁状は偽造だったと』

『あなた今年収千万あるんですってね。なら十八まで育ててあげた恩を返すのが筋じゃない? 帰ってきなさい。親の老後の面倒を見るのは子の役目でしょう』

 僕のブログのダイレクトメールに、そんなメッセージが届いた。

 そっとブロックしてパソコンを閉じた。