当て馬の矜持 ー嘘吐きな僕らの協奏曲《コンチェルト》ー

 それから見かけるたびに話しかけていた。

 はじめは、おはようって言えば、おはようって返ってくるくらいだった。

 最低限会話ができるようになったのは、引っ越してきて半年くらい経ってから。

 笑顔がかわいくて、俺の話を真剣に聞いてくれる。
 

 最初はちょっといいなと思ってるくらいだったけど、どんどん好きになっていった。


 この子を守る騎士になろうと思った。
 悪いやつから阿部(おひめさま)を守るんだ。



 そう思っていたのに。
 俺は中学の時、重大なミスを犯した。