当て馬の矜持 ー嘘吐きな僕らの協奏曲《コンチェルト》ー

 中学までは、クラシックやオペラの話をしても、聞いてくれた人あまりいなかった。

「あー、コウショウなかんじだよね」とか、「クラシックって古臭いしたいくつだし、J-POPのがいいや」とか、びみょうな顔をされて話が終わっちゃう。

 音楽は日本の言葉で音を楽しむって書くのに、みんなにとってクラシックはつまらないものなのかな。

 オーストリアの当たり前は、ここでは通じない。

 休みの日は劇場でクラシックを聴いてたって話したら、「なにそれ、セレブ?」って鼻で笑われちゃう。

 だから、キョウジと初めてあった日「華音さんの名前をつけた人は音楽が好きなの?」って言ってもらえたとき嬉しかった。

 あたしの好きなもの、好きだよって言ってくれる人に会えた。