当て馬の矜持 ー嘘吐きな僕らの協奏曲《コンチェルト》ー

「なるほど、明日が彼女の誕生日で、プレゼントを贈るのね。その子はどんなものが好きなの?」

 華音が好きなもの、か。

 コーヒー……は、豆にこだわりがあるかもしれないから、へたなもの贈れないから除外しよう。

 食べ物以外だと、ヘアアクセサリーかな。

 華音は毎日違う髪型にしている。

 三つ編みとか、ポニーテールとか、おだんごとか。

 毎回、ヘアピンやヘアゴムが違う。

 どれもかわいいし、華音に似合っている。
 
「華音はヘアアレンジするのが好きで、あと、よく帽子をかぶっています」

 参考になるかもしれないから、スマホの待ち受けを歩さんに見せる。

 華音が変えるなっていうから、ツーショットがそのまんまになっている。

「仲良しなのねぇ」
「あはは……。華音が変えるなって言うから」
「ヘアアレンジが好きな子なら、バレッタやクシはどうかしら? この棚のあたりなら、高校生のお小遣いでも買いやすい値段設定にしてあるから」