当て馬の矜持 ー嘘吐きな僕らの協奏曲《コンチェルト》ー

 よく晴れた日曜の朝。

 中学の同級生数人で遊びに行く約束をしていた。

 卒業式からひと月くらいしか経ってないけどさ、プチ同窓会? 現状報告会みたいな?

 マコトちゃんと二人で駅に向かう途中、響司くんと会った。
 
 響司くんって、ピアノの練習が最優先で家にこもりがちだから、休みの日に会える事自体珍しい。

 朝の星占いで「好きな人と接近できるチャンス!」なんて言ってたから、当たったのかな?

 おきにいりの服着てきたから、かわいいって言ってもらえたらうれしいな。

 マコトちゃんが響司くんも集まりに誘った。
 来てくれるかなって思ったのに、

「いや、今日はこれから彼女の家でテスト勉強するから、またの機会にさそって」

 響司くんはそう言って、行っちゃった。

 なんか、最近の響司くんはらしく(・・・)ない。

 マコトちゃんはぽかーんとして、遠ざかる背中を見ている。