当て馬の矜持 ー嘘吐きな僕らの協奏曲《コンチェルト》ー

 夕食のときスマホをテーブルに置いていたら、うっかり母さんに待ち受けを見られてしまった。

「きゃーー! 響司ったら奥手だと思っていたら、いつのまにこんなかわいい彼女ができたの!? なんて名前!? 今度うちにつれてきなさい!」

「え、ちょ」

「丈二さーん! きてきて! 響司ったらねー、彼女とのツーショットを」

「うゎ、やめてくれ母さん! 父さんも!」

 二人そろって、

「響司、お祝いだし赤飯を炊かなきゃいけないな!」
「ケーキも買いましょう! いちごがたくさんのったやつね! チョコプレートにメッセージも書いてもらわなきゃ」

 なんて言い出したから恥ずかしくて仕方なかった。