当て馬の矜持 ー嘘吐きな僕らの協奏曲《コンチェルト》ー

「この機会に新作片っ端からためした」

「太るぞ」

「そういうこと平気で言うからいまだにフリーなんだよ」

「そっちこそ」

 俺達は高校を卒業と同時に、嘘の恋人を解消した。

 お互い、「これ以上演技しなくてよくね?」ってことできれいサッパリ。

「横井は子どもが熱出したから来ないってさ」

「りょー。じゃ始めちゃお」

 葉月はリストを引っ張り出して、同窓会参加メンバーの出欠を見せてくる。

 メッセージアプリを使ってないクラスメイトもいるから、このデジタル時代にハガキでの確認になっていた。