当て馬の矜持 ー嘘吐きな僕らの協奏曲《コンチェルト》ー

「……厳しそうだな」

「ふっふっふっ、手加減はせぬぞ、覚悟めされよ」

「とのさまかな」

 たまにサムライみたいな話し方になる華音。

 このやりとりが心地良い。

 僕も華音につられて笑う。

「それで、キョウジはほんとに大学行ってからでいいの?」

 話を戻されて、さっき自分が言ったことを思い出す。

 もう後悔したくない。

 華音の目を見て、今度こそ伝える。