当て馬の矜持 ー嘘吐きな僕らの協奏曲《コンチェルト》ー

 窓の外は薄暗くて、だんだんと外が賑やかになってきた。

 時計を見ると花火大会の時間がせまっている。

「そろそろ行こう。レオ、くつはいて」

「わーーい!! はなび!」

 華音が言い終えるより先にレオが玄関に向かって走り出す。

「待って、これつけなさい」

 華音がレオの服に反射素材のバッジをくっつける。

 マジックで名前と連絡先が記入してある、いわゆる迷子札だ。

「キョウジ、わすれものない?」

「ないよ。全部持ってる」

「レオ、ねむくなったら帰るのよ」

「はぁい」

 最後の確認をして、今日のメインイベントである花火が見える場所へと移動した。