当て馬の矜持 ー嘘吐きな僕らの協奏曲《コンチェルト》ー

 まあ俺らがいてもお邪魔だし、仲良やっててくれたらよし。

 葉月ちゃんはなんか険しい目をして、物々しい雰囲気をかもしながら弁当を取り出した。

「もうキュウリ婦人なんて言わせない! 汚名返上するんだから!!」

 マンガなら、 ででん! と効果音を背負っていそうな勢いで押し付けられた弁当。

 弁当用バンドで無理やり押さえつけられた箱。

 フタを開けたら…………中身はもやしだった。

 もやしが隙間なく、ぎっちりつまっている。

 焼肉かなんかのタレだろう、うっすら茶色くて、しょっぱい系のかおりがする。

 キュウリ弁当じゃなくなったと思ったら、もやし弁当。

 他のおかずなんて存在しない。