「えーと、そうだ。うっかり寝ちゃって昼休み終わったら大変だし……」
「だいじょぶ。授業の時間近くなったら、ちゃんと起こすよ」
腕を引っ張られて、強制的に膝枕されることになった。
ああ、もう。恥ずかしすぎて顔が熱い。
僕のほうが力があるから、振りほどこうと思えばできるはずなのに。
どうにも、華音には勝てない。
柔らかいなとか、いいにおいだなとか、余計なことを考えてしまう。
僕がいっぱいいっぱいになってるのに、華音はごきげんで僕の髪をなでる。
「キョウジ、いいこいいこー」
「犬かな」
子犬扱いの延長でこれなんだろうか。
楽しげにIch liebe dichを歌い出すものだから、もう華音の好きにさせることにした。
寝る前にいつもおばあちゃんが歌ってくれていたというだけあって、メロディは完璧だ。
愛する人への想いを詰め込んだ、春の木漏れ日のような、あたたかい歌。
いつか華音に好きな人ができたとき、その人がこの歌を歌ってもらうんだろうか。
華音の一番近くで。
そんなの、嫌だな。
僕は嘘の恋人なんだから、嫌だと思う権利なんてないのに。
「だいじょぶ。授業の時間近くなったら、ちゃんと起こすよ」
腕を引っ張られて、強制的に膝枕されることになった。
ああ、もう。恥ずかしすぎて顔が熱い。
僕のほうが力があるから、振りほどこうと思えばできるはずなのに。
どうにも、華音には勝てない。
柔らかいなとか、いいにおいだなとか、余計なことを考えてしまう。
僕がいっぱいいっぱいになってるのに、華音はごきげんで僕の髪をなでる。
「キョウジ、いいこいいこー」
「犬かな」
子犬扱いの延長でこれなんだろうか。
楽しげにIch liebe dichを歌い出すものだから、もう華音の好きにさせることにした。
寝る前にいつもおばあちゃんが歌ってくれていたというだけあって、メロディは完璧だ。
愛する人への想いを詰め込んだ、春の木漏れ日のような、あたたかい歌。
いつか華音に好きな人ができたとき、その人がこの歌を歌ってもらうんだろうか。
華音の一番近くで。
そんなの、嫌だな。
僕は嘘の恋人なんだから、嫌だと思う権利なんてないのに。



