つぶらな瞳の子犬は、大型犬になって10年分の愛を捧ぐ。

――これは一体、どういうことだろうか。


 夏休みを利用して実家に帰省し、幼馴染みと10年ぶりに再会したまでは……よかった。


『大きくなったらけーちゃんと結婚するー!』


 俺の脳内にいるコイツは、トコトコと俺の後をつけてくる、つぶらな瞳の子犬みたいな可愛い奴――それが、今やどうだろうか。

「………………誰」

 俺を悠々と見下ろす、この大型犬は……――