嘘つき優等生~本音が言えない私を救ってくれたのは、ある秘密を抱えた君でした~

 少し経って、復活した西壁(にしかべ)くんは、「フードコートは混んでるだろうから、カフェに行こう」と提案した。
 瑠愛(るあ)ちゃんは、すぐに頷いた。
 西壁(にしかべ)くんが提案したのは、近くにあるオシャレなカフェだった。
 (そら)くんも私も了承した。
 お昼時だけど、人は意外と少なかった。
 私は、アイスカフェオレとカルボナーラを。
 瑠愛(るあ)ちゃんは、オレンジジュースとオムライスを。
 (そら)くんは、ストロベリースムージーとカレーライスを。
 西壁(にしかべ)くんは、アイスコーヒーとオムライスを注文した。
「……っていうかさ、せっかくだし、みんな、名前で呼ばない?」
 料理を待っている間、瑠愛(るあ)ちゃんは唐突にそう言った。
「え、名前で?……無理無理」
 私には、(そら)くんと西壁(にしかべ)くんを“(けい)”や“(らく)”と呼んでいる姿が想像できなかった。
「良いじゃーん!ねえ?」
「……好きにすれば?」
(そら)くん冷たっ!ねえ、(らく)はどう……」
「おまたせしました。こちら、カレーライスと……」
 この話は、私のカルボナーラと、(そら)くんのカレーライスのおかげで、なくなった。
 正直、ほっとした。
 男子を名前で呼ぶなんて、私にはできない。
「この後は?ゲームセンターかな?」
「うん、まあそうだな。他に行きたいところある?」
「……特にない」