駅で、駅弁を買うか?
新幹線で駅弁を買うか?
はるかは、迷っていた。
……どっちが安い?
「新幹線でゴー!」
指定席に着く。
車窓に映る、自分。
シリアス爆弾、点火。
「おいしい……」
おいしいのに、涙が止まらない。
はるかに、なにが??
「アノ。ダイジョビ、オネーサン?」
近くの席の時人が声をかけてくる。
見ると、金髪じいちゃんが、ハンカチを差し出している。
もう少し若ければ、恋に落ちるところだ。
「おじいさま。じつは……。
給料日前なの! 帰ったらもう、会社からお金がでないのよ〜〜!」
「イッツ・わんだふぉ〜」
「ぼんび〜〜!! ぼんビー神なのよ!」
「ボンバボン? ボンキュボン?」
「そこ、静かに!」
駅員さん乱入。
はるかの喧騒と、じいちゃんの大ぼけが、車内の溶ていく。
「は!」
はるかが目を覚ます。
新幹線で寝ていた。
いつのまに?
「まさかまさか?」
怖くなって、辺りを見回す。
「ゆ、夢オチ? いや〜〜〜〜!!!」
「ユメチン?」
いつのまにか、隣りを、じいちゃんが占拠している。
「びゅーちふぉ〜〜」
はるかはなぜか、花束をもらった。
「? 夢じゃない? どっち?」
じいちゃんの花をちぎる。
「ゆめ。ゆめじゃない。ゆめ。夢じゃない。ゆめ……」
きゃあああ!!
「やっぱ、ゆめ?」
「ゆめじゃ、ないぜ〜〜。ガール」
じいちゃんがいうが、もうシンデレラ・タイム!
「次は〜〜東京! 東京!」
電光おしらせが、手招いている。
東京駅。
「ついに着いたぜ! 大阪、楽しかったなぁ!」
なぜか、全然孤独じゃなかった。
振り返れば、誰かいた。……なぜか。
「帰ったら、いちご! いちご!」
スーツケースに入りきらなくなった宝物の袋も手に、はるかが歩く。
と!
電話!!
「はい? あ、部長! はい。はい。もちろんです」
はるかの声が遠ざかっていく。
そして、エンドロール。
「大阪、楽しかったなぁ!」



