・
翌日。
いつも通り直希と一緒に学校に行った。
その時に「動画の件も掲示板開設の件も、ダブルでびっくりしたわ」と、言っといた。
そして直希は、昨日の告白やキスの事をまた からかってきた。
他にもいろんな話をしながら登校した。
学校に着くと、いつもよりも周りからの歓声が聴こえる。
教室に入り、いつも通り大聖と律と合流する。
「おはよー!」
「おはよう」
「うぃーっす!」
「おはよ!」
4人で挨拶を交わしただけなのに、周囲の女子達はまた騒ぐ。なんなら他のクラスの生徒達も廊下から覗いている。
俺と大聖は目が合うと、お互いにちょっと照れ臭く笑った。
「ちょっとちょっとちょっと!すみませーん!」
いきなり生徒会長が教室に入ってきて、俺達の所に来た。
「おー!会長じゃーん!やっほー!元気だったー?」
大聖が陽気に話しかけると、会長は「ええ、元気ですけれども、そんな事はどうでもよくて!」と言い、俺と大聖を交互に見て、眼鏡を直した。
「…日高大聖さん、川添夢人さん…」
「おーん…。何?」
「何…?」
「あなた達が恋人になったというのは本当ですか!?」
会長は、インタビューする記者みたいに、俺達に尋ねた。周りのみんなも全員俺達に注目している。
すると大聖は、隣にいる俺をグイッと抱き寄せた。
「うん、本当。付き合ってるから、俺達」
恥ずかしがらず、堂々とはっきりそう言ってくれた。
案の定、悲鳴のような歓声が学校中に響いた。
「みんなー!夢人の事を推すのはいいけど、手は出さないようにー!こいつ俺のだから!」
歓声に負けないような声で、大聖はそう付け加えた。
そしたら歓声と共に拍手も鳴り響いた。同じ教室内にいる戸村くんも笑顔で拍手していた。
「なるほど…!学校内人気ナンバーワンカップルですね…!」と、会長は目を丸くしていた。
律と直希は、ただただニヤニヤしていた。
俺は恥ずかしくて顔が真っ赤になって、何も喋れなかった。
・
休み時間。
「俺は明日から律と登校するので、夢人は別の人と登校してください!」
いきなり直希がそんな事を言ってきた。
「…へっ?」
きょとんとする俺と大聖に対し、ニヤニヤする直希と律。
けれど俺はすぐに、“ああ、そういう事か”と、理解した。
「気を遣わなくていいって言ったのに」
「遣ってない!俺らがそうしたいだけ!」
すると大聖が言った。
「じゃあ、俺が毎朝 夢人の家まで迎えに行くわ!」
大聖が俺の家まで迎えに…?
「え?いいの?」
「当たり前!」
「…ありがとう…。じゃあ、明日から一緒に学校行こうね」
「おん!恋人繋ぎで登校な!」
「…え、それはまだちょっと恥ずかしい…」
・
翌朝、大聖は本当に俺の家まで迎えに来てくれた。
今までは直希と登校してたから、大聖が迎えに来てくれるのは とても新鮮だった。
そして大聖の宣言通り、恋人繋ぎで歩いた…。
やっぱり周りからの視線が凄い…。
「…大聖…。やっぱり恋人繋ぎは恥ずかしいよ…。めっちゃ見られてるよ…」
「いいじゃん見せつければ!」
大聖は絶対に俺の手を離さなかった。
幸せだけど、やっぱり恥ずかしい…。
「…夢人…」
「ん?何?」
「今更かもだけど、ちゃんと話しときたい事がある」
「え…。何…?」
俺が身構えると、大聖は真面目に話し始めた。
「…俺、中学の頃、何人もの女の子と付き合ってた。告白されたら好きじゃなくても付き合って、別れて、その繰り返しだった」
「…うん…」
確かに前に掲示板にもそんな事が書いてあったけど、嘘か本当か わからなかった。
でも、大聖が正直に話してくれた。
「でも、高1の時に夢人を見つけて、好きになって。それ以降、一切彼女は作ってないし、女子の連絡先も全部ブロックした」
「…え、待って?大聖、1年生の時から俺の事好きだったの?」
「うん。一目惚れってやつ?」
それは知らなかった。そんなに前から俺の事を…。
「…えー…。なんか、めっちゃ照れるんですけど…。恥ずかし…。でも、話してくれてありがとう…」
中学時代に彼女がいっぱいいた件については、大聖の口から真実をちゃんと聞けたから良かった。隠されるより全然いいし、過去は過去だし。
どんな過去があっても、俺は大聖が好き。
「…夢人は、今まで何人と付き合った…?」
「…ゼロ」
「…えっ?」
「ゼロ!大聖が初めてだよ…」
「え…。マジで!?」
2人は歩くのをやめ、立ち止まった。
大聖は目を見開きながら俺を見ていた。
大聖にこんな話をするのは初めてだな。今までこういう話題は話さなかったもんな…。
「…うん…。マジ…」
「…夢人の初めての恋人が俺でいいの…?」
少し不安そうな表情で尋ねてきた。ワンちゃんみたい。いつもの自信満々な感じはどこへ行ったのやら。
「…うん!大聖がいいんだよ!」
はっきりとそう返すと、大聖は満開の笑顔になり、勢いよく俺を抱きしめた。
「ちょ、ちょっと!みんな見てるからあ!」
「そんなん知らん!夢人好き!大好き!一生離さねーかんな!」
「わ、わかった!わかったからあ!」
「って事は待って?チューも俺が初めてだったって事だよね!?人生で俺としかチューした事ないって事だよねえ!?」
「大きい声でそういう事言わないでよっ!」
真っ赤になって笑い合う2人。
そんな俺達が、『学校内人気ナンバーワンカップル』です。
この幸せがずっと続きますように。
そう願いながら、大聖と一緒に毎朝登校したのだった。
翌日。
いつも通り直希と一緒に学校に行った。
その時に「動画の件も掲示板開設の件も、ダブルでびっくりしたわ」と、言っといた。
そして直希は、昨日の告白やキスの事をまた からかってきた。
他にもいろんな話をしながら登校した。
学校に着くと、いつもよりも周りからの歓声が聴こえる。
教室に入り、いつも通り大聖と律と合流する。
「おはよー!」
「おはよう」
「うぃーっす!」
「おはよ!」
4人で挨拶を交わしただけなのに、周囲の女子達はまた騒ぐ。なんなら他のクラスの生徒達も廊下から覗いている。
俺と大聖は目が合うと、お互いにちょっと照れ臭く笑った。
「ちょっとちょっとちょっと!すみませーん!」
いきなり生徒会長が教室に入ってきて、俺達の所に来た。
「おー!会長じゃーん!やっほー!元気だったー?」
大聖が陽気に話しかけると、会長は「ええ、元気ですけれども、そんな事はどうでもよくて!」と言い、俺と大聖を交互に見て、眼鏡を直した。
「…日高大聖さん、川添夢人さん…」
「おーん…。何?」
「何…?」
「あなた達が恋人になったというのは本当ですか!?」
会長は、インタビューする記者みたいに、俺達に尋ねた。周りのみんなも全員俺達に注目している。
すると大聖は、隣にいる俺をグイッと抱き寄せた。
「うん、本当。付き合ってるから、俺達」
恥ずかしがらず、堂々とはっきりそう言ってくれた。
案の定、悲鳴のような歓声が学校中に響いた。
「みんなー!夢人の事を推すのはいいけど、手は出さないようにー!こいつ俺のだから!」
歓声に負けないような声で、大聖はそう付け加えた。
そしたら歓声と共に拍手も鳴り響いた。同じ教室内にいる戸村くんも笑顔で拍手していた。
「なるほど…!学校内人気ナンバーワンカップルですね…!」と、会長は目を丸くしていた。
律と直希は、ただただニヤニヤしていた。
俺は恥ずかしくて顔が真っ赤になって、何も喋れなかった。
・
休み時間。
「俺は明日から律と登校するので、夢人は別の人と登校してください!」
いきなり直希がそんな事を言ってきた。
「…へっ?」
きょとんとする俺と大聖に対し、ニヤニヤする直希と律。
けれど俺はすぐに、“ああ、そういう事か”と、理解した。
「気を遣わなくていいって言ったのに」
「遣ってない!俺らがそうしたいだけ!」
すると大聖が言った。
「じゃあ、俺が毎朝 夢人の家まで迎えに行くわ!」
大聖が俺の家まで迎えに…?
「え?いいの?」
「当たり前!」
「…ありがとう…。じゃあ、明日から一緒に学校行こうね」
「おん!恋人繋ぎで登校な!」
「…え、それはまだちょっと恥ずかしい…」
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翌朝、大聖は本当に俺の家まで迎えに来てくれた。
今までは直希と登校してたから、大聖が迎えに来てくれるのは とても新鮮だった。
そして大聖の宣言通り、恋人繋ぎで歩いた…。
やっぱり周りからの視線が凄い…。
「…大聖…。やっぱり恋人繋ぎは恥ずかしいよ…。めっちゃ見られてるよ…」
「いいじゃん見せつければ!」
大聖は絶対に俺の手を離さなかった。
幸せだけど、やっぱり恥ずかしい…。
「…夢人…」
「ん?何?」
「今更かもだけど、ちゃんと話しときたい事がある」
「え…。何…?」
俺が身構えると、大聖は真面目に話し始めた。
「…俺、中学の頃、何人もの女の子と付き合ってた。告白されたら好きじゃなくても付き合って、別れて、その繰り返しだった」
「…うん…」
確かに前に掲示板にもそんな事が書いてあったけど、嘘か本当か わからなかった。
でも、大聖が正直に話してくれた。
「でも、高1の時に夢人を見つけて、好きになって。それ以降、一切彼女は作ってないし、女子の連絡先も全部ブロックした」
「…え、待って?大聖、1年生の時から俺の事好きだったの?」
「うん。一目惚れってやつ?」
それは知らなかった。そんなに前から俺の事を…。
「…えー…。なんか、めっちゃ照れるんですけど…。恥ずかし…。でも、話してくれてありがとう…」
中学時代に彼女がいっぱいいた件については、大聖の口から真実をちゃんと聞けたから良かった。隠されるより全然いいし、過去は過去だし。
どんな過去があっても、俺は大聖が好き。
「…夢人は、今まで何人と付き合った…?」
「…ゼロ」
「…えっ?」
「ゼロ!大聖が初めてだよ…」
「え…。マジで!?」
2人は歩くのをやめ、立ち止まった。
大聖は目を見開きながら俺を見ていた。
大聖にこんな話をするのは初めてだな。今までこういう話題は話さなかったもんな…。
「…うん…。マジ…」
「…夢人の初めての恋人が俺でいいの…?」
少し不安そうな表情で尋ねてきた。ワンちゃんみたい。いつもの自信満々な感じはどこへ行ったのやら。
「…うん!大聖がいいんだよ!」
はっきりとそう返すと、大聖は満開の笑顔になり、勢いよく俺を抱きしめた。
「ちょ、ちょっと!みんな見てるからあ!」
「そんなん知らん!夢人好き!大好き!一生離さねーかんな!」
「わ、わかった!わかったからあ!」
「って事は待って?チューも俺が初めてだったって事だよね!?人生で俺としかチューした事ないって事だよねえ!?」
「大きい声でそういう事言わないでよっ!」
真っ赤になって笑い合う2人。
そんな俺達が、『学校内人気ナンバーワンカップル』です。
この幸せがずっと続きますように。
そう願いながら、大聖と一緒に毎朝登校したのだった。
