俺達が学校内人気ナンバーワンカプ!?

校庭まで全力で走った。帰宅部で足も遅いけど、とにかく必死で走った。

大聖はまだ校庭にいた。…泉斗と一緒に。
2人は楽しそうに笑い合っていた。今は大聖のその笑顔が苦しい…。

でも、早く伝えなきゃ。

「大聖!」

俺は大聖の名前を叫びながら、大聖の近くに行った。

「え、夢人?どした?」

大聖は きょとんとした顔でこちらを見ていた。
泉斗は俺が来るなり眉間に皺を寄せ、あからさまに嫌な顔をした。
そして、周りの生徒達は俺達に注目し、ザワザワと騒ぎ始めた。

「…大聖、あのね…!」

伝えなきゃ。ちゃんと伝えなきゃ。じゃないと絶対後悔する…。

緊張で手が震えながらも、俺は真っ直ぐ大聖を見た。



「俺、大聖の事が好き!」



言った。言えた。ちゃんとはっきり言えた。

大聖は、目を見開いていた。ただでさえ大きい目が、余計に大きくなっていた。

周囲は余計に騒がしくなっている。

「…あ、好きっていうのは、恋愛感情の方の好きで…。あの…」

伝えろ。ちゃんと伝えろ、俺。



「ずっと俺の隣にいてほしいです」



ずっと俺の隣にいてほしい。それが俺の気持ち。

でも、きっともう遅い。多分 振られる。

それでも俺は、自分の気持ちをちゃんと伝えられたから、後悔はない。

「…」

大聖は真剣な表情で、無言で俺の方に近づいてきた。

「ちょ、大聖くん?」

泉斗は眉をひそめて、俺と大聖を交互に見ている。



「うおっ!?」



俺は大聖に抱きしめられた。

強く強く。潰されるんじゃないかってくらいの力で抱きしめられた。



「俺も夢人の事が好き。大好き。ずっと隣にいたい」



はっきりと、そう聞こえた。

遅くなかった。

言葉に出来ないくらい嬉しくて、涙が出そうだった。

「…ほんと…?」
「うん。ほんと」
「…嬉しい…」

俺も大聖を抱きしめ返した。強く強く。

もう周りの騒ぐ声は聞こえなくて。

大聖しか見えなくて。

世界に2人だけしかいないような空間だった。

「夢人」

大聖はゆっくりと体を離し、優しい顔で微笑みながら、口を開いた。



「ずーっと隣にいて?」



俺は ふふふっと笑ってから、ちゃんと返事をした。



「いる!ずーっと大聖の隣にいる!」



そして俺は、少し背伸びをして、

どちらからともなく、

唇を重ねた_。