俺達が学校内人気ナンバーワンカプ!?

翌日。

寝坊した。昨日、夜中に掲示板を見ていたせいもあって、寝坊してしまった。

いつも朝は直希と一緒に登校している。幼馴染で家も近いから。
でも、今日は寝坊してしまったから、直希には先に行ってもらうようにメッセージを送った。

めちゃくちゃ慌てて準備して走って学校に行ったら、余裕で間に合った。

「…ふー…。全然間に合ったわ…」

登校したら、昨日の掲示板の書き込みのせいか、みんなからジロジロと見られている気がする。気のせいかな?自意識過剰かな?

「ゆめとー!おはよー!」

教室に入るなり、大聖はいつものように陽気に挨拶してくれた。大聖に続き、直希と律も「おはよー」と挨拶してくれた。直希は「余裕で間に合ってんじゃん」と付け加えた。

「お、おはよー…」

俺も挨拶をして、自分の机に鞄を置いて3人の元に行くと、生徒達の視線は俺らに集まった。
…俺ら、前からこんなにジロジロ見られてたっけ…?やっぱり昨日の書き込みのせいで注目集めちゃってる…?
廊下の方を見ると、他のクラスの女子生徒も来てて、がっつり俺らの事を見ていた。
…やっぱり気のせいじゃないよなあ…。

「…ねえ、なんか俺ら、めっちゃ見られてるよね…?」

俺は小さい声で3人にそう問いかけた。

「え?いつもこんな感じじゃね?知らないけど」

大聖はケロっとしながらそう言った。お気楽だなあ。大聖ってジロジロ見られても全然気にしないタイプなのか…。

「いつもこんな感じではないでしょー。よくわかんないけどなんか見られてるね。俺ら何かやらかしたっけ?」

ふにゃっと笑いながらそう発言する律。この発言的に律は掲示板を見てないのだろうか?

「この中で1番やらかすのは大聖だよねー。絶対大聖が何かやらかしたっしょ?」

直希がニヤニヤしながらそう言ったのに対し、
大聖は、
「やらかしたとしても いちいち覚えてないんだよねー!俺、今日、すぐるっちに怒られちゃう!?」
と、ケラケラと笑いながら ちょけていた。ちなみに、すぐるっちは俺らの担任のあだ名。
律と直希も、それを聞いて「怒られるかもねー」「怒られろー」と言って笑っていた。
…3人共、掲示板の書き込みは知らないのかな…?
そう思った瞬間にチャイムが鳴り、担任(すぐるっち)が教室に入ってきたので、俺らは各々席に着いた。

・

その日の1限目は古典の授業だったけど、古典の先生が急遽休みだったため、自習になった。

直希と俺は席が前後。『かなもり』と『かわぞえ』だから出席番号が前後なので、席も前後。直希が前で俺が後ろ。
ちなみに大聖と律も『ひだか』と『ふじかみ』だから、2人も前後の席。

大聖は机に突っ伏して爆睡してる。最初は律と喋ってたけど、いつの間にか寝てる。絶対 夜更かししたでしょ。

律は、大聖が寝てからは真面目に1人で自習している。
でも、見張りの先生がいないから、律みたいに真面目に自習している生徒はほとんどいなくて、みんな喋ったり遊んだりしている。俺も直希とずっと喋ってるし。

「ねえ、そういえばさ…」
「んー?」

俺は、周りに聞こえないような小さな声で直希に質問した。

「…昨日、掲示板見た?」

本当は登校する時に聞きたかった事を、今聞いた。

「えっ?掲示板?見てない」

直希はきょとんとした顔でそう言った。リアクション的に本当に見てないのだろう。

「…あのさ…」

俺は、昨日 掲示板に俺ら4人の事が書かれていた事を全て話した。直接スマホを見せて説明する事は出来ないから(万が一、先生にバレたらスマホ没収されるから)、口頭で説明した。

俺が話し終えると、直希は吹き出していた。

「…ぷっ。俺、豪邸に住んでんだ?マジウケる」

直希は、自分が金持ちで豪邸に住んでいるというデマを流されたと知り、それをとても面白がっていて、お腹を抱えて爆笑した。

「夢人、ママ活してるんだ?」
「してねーよ。するわけないでしょ。…好きでもない人とデートしたくないし…」
「…夢人、好きな人いんの?」
「…いるように見える…?」
「…うーん…」

直希は俺の顔をじっと見つめ、頬杖をつきながら言った。

「…まあ、夢人、女子に興味ないもんね?」
「…うん。興味ないよ、めんどいし。好きな人はいませーん!」

俺は直希に嘘をついた。
“本当の気持ち”を隠したまま、クスクスと笑った。