俺達が学校内人気ナンバーワンカプ!?

翌日。

本日11月17日は、俺の17歳の誕生日。

日付が変わってすぐに、たくさんのお祝いメッセージが来た。

律からは、
【誕生日おめでとう。17歳だね。健康には気を付けて、良い1年にしてね。これからもよろしく!】

直希からは、
【誕生日おめでとー!夢人の誕生日を祝うのって今年で何年目?とにかく長い付き合いになりますね。まあ、また今日学校でも祝うわー!良き1年を!】

そして、大聖からもメッセージは来た。

【誕生日おめでとー!これからもよろしく!】

律と直希に比べると短いなとは思ったけど、大聖からお祝いメッセージが来て、とても安心した。
きっと学校でも いつも通り喋りかけてくれるよね…?

そしてSNSでも、他の3人の時みたいに、俺の誕生日を祝う投稿を見つけた。
お祝いの文章とケーキの写真と共に、
# 川添夢人生誕祭
というハッシュタグもつけられて投稿されていた。
こういう投稿はシンプルに嬉しかった。

・

朝、直希と会った時、直希は真っ先に「夢人!おめでとー!」と言ってくれた。

そして直希と一緒に登校すると、いろんな人から「誕生日おめでとう」と言ってもらえた。
「プレゼント贈っておきました!」と言ってくれるファンの子もいた。
プレゼントは、生徒会室の前にプレゼントボックスを設置してあるので、てもはなメンバーへのプレゼントはそこに入れる決まりになっている。

「夢人おめでとう。素敵な1年にしてね」
「ありがとー!」

教室に入るなり、律も祝ってくれた。

そして、大聖も…。

「夢人!誕生日おめでとー!」

いつも通りの明るく愉快な感じで祝ってくれた。

「わー!大聖ありがとー!」

良かった。いつも通りだ。

…そう思ったのに…。

「夢人、マジごめん!今日さ、用事が出来た!」
「…へっ?」
「だからごめん!放課後は俺行けない!俺抜きの3人でやって?マジごめん!」

大聖は両手を合わせて謝ってきた。

…用事って何?本当?それとも嘘?前から決まってた予定を当日にドタキャンするなんて…。

俺が固まっていると、2人が怒ってくれた。

「えー?それはなくない?前から約束してたんだよ?夢人 誕生日なんだよ!?」
「用事ってなんの用事なの?」

…きっと大聖は行きたくないんだ…。俺の誕生日祝いたくないんだよ…。

「…2人とも、大丈夫だから!用事が出来たなら仕方ないよ!」
「いや、でも…!」
「大丈夫!俺は大丈夫だから!」

無理して明るく振る舞った。
俺が「大丈夫」と言ったら、2人はもう何も言わなかったけど、不服そうだった。

「ん。ごめんなー?」

少し申し訳なさそうに大聖が謝ると、チャイムが鳴った。

・

今日は1日中文化祭の後片付けをしていた。
あと、大聖は、昨日勝手に帰った事をすぐるっちに怒られていた。

放課後になると、大聖は「夢人、マジでごめんな?」と言って、そそくさと帰っていった…。

・

大聖抜きの3人で、とりあえずカラオケに行った。別にカラオケじゃなくても良かったけど。映画でもボウリングでもファミレスでも、どこでも良かった。適当にカラオケがいいって言っただけ。
…ただ…。大聖にも来てほしかった…。

「じゃあ、改めて、夢人17歳おめでとー!」

直希が元気よくそう言い、3人でジュースを乾杯した。

律と直希は、大聖の事はもう何も言わなかった。

3人で交代で好きな歌を歌った。律と直希でバースデーソングも歌ってくれた。

家でも学校でも、たくさんの人に「おめでとう」って言ってもらえて、今もこうやって2人に祝ってもらえて、俺は幸せ者だ。

…でも…。

「ゆめとー?楽しんでるー?」
「ちょっとちょっとー!本日の主役が1番静かでどうすんのー!」

2人は明るく盛り上げようとしてくれた。

「楽しんでるよ?…でも…」
「「でも?」」

俺は無理して笑った。ちゃんと笑えてるかな?

「…やっぱり、大聖にも来てほしかったな…」

大聖のあの音痴な歌声が聴けなくて、今日はなんだか物足りない。

幸せだけど少し寂しい誕生日になってしまった。