俺達が学校内人気ナンバーワンカプ!?

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文化祭2日目も幕を閉じた。
文化祭の片付けは、明日やる事になっている。だから明日は学校が終わったら俺の誕生日を祝うというスケジュールだ。

とりあえず今、4人は、更衣室で衣装から制服に着替えている。

「そういえば夢人さ、誕プレは結局何がいいの?」

文化祭の準備とかで忙しかったから、誕プレの事なんて考える余裕なかったな…。

「んー…。プレゼントというか、お願い?みたいになっちゃうんだけど…」
「なになにー?」
「4人で ほしはなのライブに行きたいかも」

特に欲しい物とかはない。でも、強いて言うなら、4人で 星空花火のライブに行ってみたいかも。今回ほしはなの曲を踊って、ほしはなの事がもっと好きになったし。

「あー!確か来年アリーナツアーだよね?それ申し込む?」
「めちゃめちゃ行きたいけど、当たるかな?倍率エグいみたいだよ?」
「えー?4人もいるんだから、誰かしらは当たるっしょ!てか、俺が当てるし!」

3人は俺のお願いをすんなり受け入れてくれて、アリーナツアーの申し込みをするところまで一気に話が進んでいる。

「…いいの?4人で行ってくれるの?」
「「「当たり前じゃん」」」
「あは。ハモった。…ありがとね」

やっぱり俺、良い友達に恵まれたなって、つくづく思う。

「てか、夢人、まだ着替え終わんないの?俺らもう着替えたけど」

いつの間にか、3人はもう制服に着替え終えていた。
俺は、下は制服のズボンを履いたが、上はまだ衣装のままだ…。

「あー!ごめんごめん!先に教室行ってて?」
「おけー」
「じゃあ先に行ってるね?」

直希と律は更衣室から出ようとする。

「あ!やべー!家の鍵ねえわ!でも絶対更衣室のどこかに落ちてる!」

大聖が家の鍵を無くしたらしい。

「マジ?一緒に探すよ」
「あー、いいいい!大丈夫大丈夫!それよりも2人は早く教室戻りな?すぐるっちに怒られるから!」
「んー…。じゃあまた後で一緒に探そ!」

すぐるっちに怒られるから、2人はとりあえず更衣室を後にした。

大聖が「家の鍵を無くした」と騒いでいる間に、俺は全身を制服に着替え終えていた。

「たいせーい。家の鍵、更衣室のどの辺にあるかな?やっぱり近くに落ちてるよね?」

俺が床を見渡していると…。

「あ、ごめんごめん!ポケットの中にあったわ!」

大聖はニカッと笑いながら鍵を見せてきた。

「なんだあ。良かったあー!」

人騒がせだなあ。でも、ちゃんとあって良かった。

「じゃあ、俺らも教室戻ろっか」

俺が更衣室から出ようとしたら…。

〝ドンッ〟

「えっ!?」

大聖に…いわゆる壁ドンをされた…。

「ねえ」

大聖はまた前みたいに顔を近づけてきた…。

…待って待って。キスされる?襲われる?更衣室で?待って待って駄目駄目…!

「…たい…せい…?」
「この前の告白の返事きかせて?」

…今!?ここで!?
確かに文化祭は終わったけれども!

「…い、今…?」
「今」
「ここで…?」
「ここで」

大聖は、こういう場面の時は ふざけない。
真っ直ぐ俺の目を見てくる。
他のみんなは知らない、俺だけが知ってる大聖かもしれない。

「…いや、あの、俺はさ?これからも4人でいたくて…。気まずくなるのだけは嫌で…」
「今そんな話はしてない。夢人の俺に対する気持ちを聞いてんの」
「…わかんないよ…」
「え?」

わかんない。大聖に対する気持ちが わかんない。

俺は律が好き。な、はずだった。

でも、大聖に告白されてから、大聖の事を意識するようになった。

大聖に対してドキドキする事も増えた。

でも、それが恋愛感情なのかは わからない。

そもそも俺が律に向けていた想いも、本当に恋愛感情だったのだろうか?もしかしたら、ただ律に憧れてただけだったとか?律に対する気持ちは恋愛感情ではなかった…?

もう、わからない。

俺が好きなのは、大聖…?

「…わかんない…」

真っ直ぐ大聖を見た。

やっぱり心臓がうるさくなる。

しばらく見つめ合う。お互いに目を逸らさずに。

「…!?」

大聖が俺の制服のネクタイをグイッと引っ張ったのも束の間。



唇に柔らかい感触がした。

…大聖に、キスされている…。



大聖にキスされるのは2回目。

前回も今回も、嫌ではなかった。

…でも…。

「やっ…!」

俺は大聖を突き飛ばしてしまった。

嫌ではなかったけど、あのまま受け入れてたら、なんか、戻れなくなるような気がして…。

「ご、ごめん!」

俺は大聖に「ごめん」と言った。それは、「突き飛ばしてしまってごめん」という意味の「ごめん」だった。

気まずい沈黙が数秒あったけど、大聖は、ふっと笑った。

「…んーん!俺の方こそごめん、無理矢理しちゃって!もう 一生こういう事はしないから安心して?」
「…え…。あ…」

明らかに無理して笑っていて、苦しそうで、切なそうな笑顔だった…。

「じゃあ俺行くわ!バイバイ!」

明るく言い捨てて、大聖はそのまま更衣室から出て行ってしまった。

「…はあああ…」

俺はその場にしゃがみ込み、自分の唇を触った。まだ大聖の感触を覚えている…。

…俺、大聖を傷付けてしまったかもしれない…。
どうしよう?どうするのが正解だったんだろう…?

明日以降、気まずくなる?もう4人でいられなくなる?いや、でも、大聖の事だから、何事もなかったかのように接してくれるのかな?

…でも、あんな風に苦しそうに笑う大聖、初めて見たかも…。