修学旅行2日目は、陶芸体験、キーホルダー作り体験、ジュース作り体験など、とにかく ものづくり体験の日だった。
俺以外の3人は器用だった。幼馴染だから直希が こういうの得意な事は知ってたけど、律と大聖も器用だった。律はわかるけど、大聖ってなんか豪快で大雑把なイメージだったから、意外と丁寧に綺麗に湯飲みとか皿とかキーホルダーを作ってたからびっくりした。
逆に俺は、不器用すぎて大聖に爆笑されていた。
「あはは!夢人…!それさ…!何をどうやったらそうなんの?逆に才能だわ!」
「うー…。うるさいっ!見るなっ!」
大聖は馬鹿にしながらもいろいろ手伝ってくれて、なんとか俺も良い作品が出来たのだった。
・
夜。
旅館の部屋で、昨日みたいにまた4人でトランプして、UNOして、罰ゲームして、枕投げして、ふざけ合って、ゲラゲラ笑って…。
ちなみに今日の罰ゲームした回数は、
大聖:4回
直希:1回
俺 :1回
律 :0回
だった。
やはり律が強くて大聖が弱い模様。
笑い疲れて、4人で各自の布団にダイブした。
「はあー。マジおもろい」
「なんか今日ずっとおもろかったわ」
「んね。夕飯の時もさ、ゲラゲラ笑いすぎて すぐるっちに注意されてさあ」
「大聖の笑い声がうるさすぎるからだよ」
4人ともダラダラと喋っていて、今夜もなかなか寝なさそうだ。
「そういえば、今日の夕飯の時、他のクラスの女子が喧嘩してたらしいね」
天井を見上げながら、律がそう口にした。
「え?まじ?」
「うん。でね、なんか喧嘩の原因が大聖らしいよ」
「はっ!?俺!?いやいや全く心当たりないし、他のクラスの女子の事なんて知らないんだけど!?」
大聖は“意味がわからん”と言いたげな顔をしているが、俺は なんとなく詳しい内容を知っている。
隣のクラスの女子Aと女子Bが、2人とも『大聖推し』らしい。
で、厄介な事に、2人とも『同担拒否』だったらしく、大聖の事で喧嘩になり、その喧嘩は徐々にエスカレートし、ちょっとした騒ぎになったらしい。
俺はその事を大聖にざっくり説明した。
「ん?同担拒否って何?」
「なんか、自分と同じ人を好きなのが許せない、的な?」
「ほーん?よくわからんけど、みんなで仲良くすればよくね?」
「そういう訳にはいかないんだよ、オタクの世界は」
「意味がわからん」
大聖は全く理解していなさそうだった。律も多分理解していない。
ずっと触れてこなかったけど、律と大聖は、掲示板で俺達4人が騒がれている事はちゃんと知っているのだろうか?掲示板内では4人の話題で持ちきりだし、俺達のファンもたくさんいる。
でも、もし掲示板を見ていないのだとしたら、騒がれている事や勝手に推し活されている事などは何も知らないのだろう。
ちなみに直希は知っている。2人の時に少し話したから。だけど直希は「あはは。ウケるー」と言うだけで、無関心だ。
今まで4人でいる時は、誰もその話題を出さなかった。てっきり暗黙の了解みたいになっているのかとすら思っていた。でも、やっぱり律と大聖は、何も知らない模様だった。
今更すぎるけど、改めて、俺は律と大聖にも掲示板の事などを全て説明する事にした。本当に今更すぎる。やっぱり5月に書き込みを見つけた時点で、ちゃんとしっかり共有しておくべきだったかもしれない。
俺はスマホで掲示板の画面を見せながら説明した。
ちなみに今日もたくさん書き込まれている。
【修学旅行最高!でも写真禁止なのがマジでウザい】
【風呂上がりの4人を見れて幸せだった】
【修学旅行中も たせゆめが尊いです】
【ジュース作ってる時の直希くんが可愛かった】
【律くんとちょっとだけ喋れました。神対応でした!】
【てか、夕飯の時、大聖推しの女子2人が喧嘩してたのヤバくね?】
【俺、近くで見てたけど、普通に見苦しかったわ】
【仮にめちゃくちゃ可愛かったら付き合えるかもだけど、ブスなんだから おとなしく応援してろし】
【てか、ブスのくせに同担拒否って意味わかんないよねw】
掲示板を見せながら、今までの全ての出来事を説明し終えた。
「…てな訳で、俺ら4人は学校のアイドルみたいな存在にされてるんです。ファンクラブもあるんです…」
律と大聖は、ぽかんとしていた。そもそも今まで掲示板は全く見ていなかったとのこと。だから本当に何も知らなかったらしい。
直希は「ファンクラブとかウケるよね。まあ、別にいいんじゃない?ちゃんとルールも作ってくれたんでしょ?俺らに迷惑かからなければ、いいんじゃない?」と言って笑っていた。
「…まあ、人を推すのは自由だし、ちゃんとルールさえ守れば、好きにすればいいと思う」
律も相変わらず冷静だった。
「…よくわかんねーけど、俺らがこの学校のアイドルって事だよな!?それに関しては普通に嬉しいわ!これからも4人で頑張ろうな!」
俺とは真逆でとてもポジティブな大聖。
大聖の発言に、律と直希はケラケラと笑っていた。
「頑張るって何を?」
「アイドル活動だよ!」
「大聖1人で頑張ってください」
「1人は無理!お前らが一緒にやってくれないなら活動しない!解散解散!」
「そもそも結成してねーよ」
全てを説明した結果、深刻に考えていたのは俺だけだった。
律と直希は無関心という感じだし、大聖はポジティブに受け止めていた。
…そういえば…。
大聖が俺に対してスキンシップが増えたのは、
“たせゆめが人気で需要があって、イチャイチャしたら女子達が喜ぶから”
だと思っていた。
でも違った。そもそも大聖は掲示板すら見ていなかった。
…じゃあ、なんでスキンシップが増えたのだろうか?まあ、深い意味はないのだろうけど…。
とりあえず、全部説明出来てなんだか少しだけ気持ちが楽になった。
俺以外の3人は器用だった。幼馴染だから直希が こういうの得意な事は知ってたけど、律と大聖も器用だった。律はわかるけど、大聖ってなんか豪快で大雑把なイメージだったから、意外と丁寧に綺麗に湯飲みとか皿とかキーホルダーを作ってたからびっくりした。
逆に俺は、不器用すぎて大聖に爆笑されていた。
「あはは!夢人…!それさ…!何をどうやったらそうなんの?逆に才能だわ!」
「うー…。うるさいっ!見るなっ!」
大聖は馬鹿にしながらもいろいろ手伝ってくれて、なんとか俺も良い作品が出来たのだった。
・
夜。
旅館の部屋で、昨日みたいにまた4人でトランプして、UNOして、罰ゲームして、枕投げして、ふざけ合って、ゲラゲラ笑って…。
ちなみに今日の罰ゲームした回数は、
大聖:4回
直希:1回
俺 :1回
律 :0回
だった。
やはり律が強くて大聖が弱い模様。
笑い疲れて、4人で各自の布団にダイブした。
「はあー。マジおもろい」
「なんか今日ずっとおもろかったわ」
「んね。夕飯の時もさ、ゲラゲラ笑いすぎて すぐるっちに注意されてさあ」
「大聖の笑い声がうるさすぎるからだよ」
4人ともダラダラと喋っていて、今夜もなかなか寝なさそうだ。
「そういえば、今日の夕飯の時、他のクラスの女子が喧嘩してたらしいね」
天井を見上げながら、律がそう口にした。
「え?まじ?」
「うん。でね、なんか喧嘩の原因が大聖らしいよ」
「はっ!?俺!?いやいや全く心当たりないし、他のクラスの女子の事なんて知らないんだけど!?」
大聖は“意味がわからん”と言いたげな顔をしているが、俺は なんとなく詳しい内容を知っている。
隣のクラスの女子Aと女子Bが、2人とも『大聖推し』らしい。
で、厄介な事に、2人とも『同担拒否』だったらしく、大聖の事で喧嘩になり、その喧嘩は徐々にエスカレートし、ちょっとした騒ぎになったらしい。
俺はその事を大聖にざっくり説明した。
「ん?同担拒否って何?」
「なんか、自分と同じ人を好きなのが許せない、的な?」
「ほーん?よくわからんけど、みんなで仲良くすればよくね?」
「そういう訳にはいかないんだよ、オタクの世界は」
「意味がわからん」
大聖は全く理解していなさそうだった。律も多分理解していない。
ずっと触れてこなかったけど、律と大聖は、掲示板で俺達4人が騒がれている事はちゃんと知っているのだろうか?掲示板内では4人の話題で持ちきりだし、俺達のファンもたくさんいる。
でも、もし掲示板を見ていないのだとしたら、騒がれている事や勝手に推し活されている事などは何も知らないのだろう。
ちなみに直希は知っている。2人の時に少し話したから。だけど直希は「あはは。ウケるー」と言うだけで、無関心だ。
今まで4人でいる時は、誰もその話題を出さなかった。てっきり暗黙の了解みたいになっているのかとすら思っていた。でも、やっぱり律と大聖は、何も知らない模様だった。
今更すぎるけど、改めて、俺は律と大聖にも掲示板の事などを全て説明する事にした。本当に今更すぎる。やっぱり5月に書き込みを見つけた時点で、ちゃんとしっかり共有しておくべきだったかもしれない。
俺はスマホで掲示板の画面を見せながら説明した。
ちなみに今日もたくさん書き込まれている。
【修学旅行最高!でも写真禁止なのがマジでウザい】
【風呂上がりの4人を見れて幸せだった】
【修学旅行中も たせゆめが尊いです】
【ジュース作ってる時の直希くんが可愛かった】
【律くんとちょっとだけ喋れました。神対応でした!】
【てか、夕飯の時、大聖推しの女子2人が喧嘩してたのヤバくね?】
【俺、近くで見てたけど、普通に見苦しかったわ】
【仮にめちゃくちゃ可愛かったら付き合えるかもだけど、ブスなんだから おとなしく応援してろし】
【てか、ブスのくせに同担拒否って意味わかんないよねw】
掲示板を見せながら、今までの全ての出来事を説明し終えた。
「…てな訳で、俺ら4人は学校のアイドルみたいな存在にされてるんです。ファンクラブもあるんです…」
律と大聖は、ぽかんとしていた。そもそも今まで掲示板は全く見ていなかったとのこと。だから本当に何も知らなかったらしい。
直希は「ファンクラブとかウケるよね。まあ、別にいいんじゃない?ちゃんとルールも作ってくれたんでしょ?俺らに迷惑かからなければ、いいんじゃない?」と言って笑っていた。
「…まあ、人を推すのは自由だし、ちゃんとルールさえ守れば、好きにすればいいと思う」
律も相変わらず冷静だった。
「…よくわかんねーけど、俺らがこの学校のアイドルって事だよな!?それに関しては普通に嬉しいわ!これからも4人で頑張ろうな!」
俺とは真逆でとてもポジティブな大聖。
大聖の発言に、律と直希はケラケラと笑っていた。
「頑張るって何を?」
「アイドル活動だよ!」
「大聖1人で頑張ってください」
「1人は無理!お前らが一緒にやってくれないなら活動しない!解散解散!」
「そもそも結成してねーよ」
全てを説明した結果、深刻に考えていたのは俺だけだった。
律と直希は無関心という感じだし、大聖はポジティブに受け止めていた。
…そういえば…。
大聖が俺に対してスキンシップが増えたのは、
“たせゆめが人気で需要があって、イチャイチャしたら女子達が喜ぶから”
だと思っていた。
でも違った。そもそも大聖は掲示板すら見ていなかった。
…じゃあ、なんでスキンシップが増えたのだろうか?まあ、深い意味はないのだろうけど…。
とりあえず、全部説明出来てなんだか少しだけ気持ちが楽になった。
