俺達が学校内人気ナンバーワンカプ!?

そして、高校生活のビッグイベントである修学旅行の日がやってきた。

午前6時集合。修学旅行の朝は早い。

少し眠そうだけど元気な大聖と、めちゃくちゃワクワクしている直希と、いつも通り落ち着いてるけど内心めっちゃ楽しみにしてそうな律。

「何、大聖眠いの?」
「んー。楽しみすぎて寝れなくて、結局オールした」
「うわー。馬鹿だー。絶対新幹線で寝るじゃん」
「寝る訳ないじゃん!新幹線の中でもずーっと喋ってるし!俺は絶対寝ない!」
「どうだか」
「お菓子いっぱい持ってきたし!トランプも持ってきたし!」
「お菓子なら俺も持ってきたよー。あと、UNOも」
「UNO!?まじ!?直希ナイスじゃーん!絶対夜やろー。あと、枕投げも!夢人と律も強制参加だかんなー!」

大聖にそう言われたから、俺は「もちろん参加するし、負けたら罰ゲームでしょ?」と言って笑った。
律は「先生にバレたら、また4人で怒られちゃうね」と言いながらもノリノリ。

お菓子もトランプもUNOも、本当は持ってきちゃ駄目だけど、大聖と直希は絶対何かしら持ってくるだろうなって思ってた。そしたら案の定持ってきた。俺と律は何も持ってきてない。でも、夜に4人でいろんな事をするのが楽しみだ。先生にバレないように遊ぶのが、なんか青春って感じでとても良い。

数日前に俺は大聖にキスされたが、まるで何もなかったかのように、俺と大聖は今まで通り普通に接している。俺は正直気にしてるけど、大聖は全く気にしてなさそうだし普通に喋ってくれるから、俺も普通に振る舞う事にした。律と直希ももうあのキスの事については触れてこない。

とにかく今は、修学旅行を楽しむぞという気持ちでいっぱいだ。

・

修学旅行の移動手段は新幹線。

座席は2人と2人に分かれるけど、座席を回転させて向かい合わせにして座った。そうすれば4人で話せるから。
俺の隣は大聖、正面が直希、直希の隣が律、という配置。
大聖が「俺、夢人の隣!」と言ってきたので、そういう座席になった。
近くの女子生徒達から「やばい、4人で向かい合わせに座ってる。可愛い」「しかも たせゆめ隣なんだけど」「写真撮りたいね」「でも撮るのは禁止だからやめとこう」「その代わり、今しっかり目に焼き付けておく」という声が聞こえてきたが、見られるのはもう慣れてきたし、盗撮禁止のルールを守ってくれて、むしろありがたいとすら思った。

いよいよ新幹線が発車し、生徒達のテンションも更に高くなった。

「てかさー、枕投げのチーム分け、どうする?」

大聖が子供みたいなキラキラした瞳で3人に尋ねてきた。

「あ、ガチでやるんだ、枕投げ」
「あたりめーだろ!」
「てか、そもそも枕投げのルールがよくわからないんだけど」
「俺もよくわからん!まあ、どっちかのチームがギブアップしたら終了って感じでいいんじゃね?」
「あはは。ウケる。まあ、それでいっか」
「で、チームは?どう分かれんの?」
「んー。『チーム夏生まれ』と『チーム秋生まれ』で分かれるとかは?」
「え、9月1日って秋なのかな?」
「9月1日はギリギリ秋でしょ」
「んー。じゃあ、そのチーム分けでいっか。なんでもいいよ俺は」

枕投げのチーム分けは、
チーム夏生まれ:律(7月23日生まれ)、大聖(8月11日生まれ)
チーム秋生まれ:直希(9月1日生まれ)、俺(11月17日生まれ)
に、なった。

「てかさ、大聖は、ザ・夏生まれ!って感じだけど、律は夏のイメージないんだよねー」と、何気なく話す直希。

「なんそれ。じゃあ何月生まれっぽいの?俺」
「んー。なんとなく4月とか5月のイメージ」
「あー、なんかわかる!」
「そう?でも俺、夏好きだし。自分の誕生日も気に入ってる」

“律は夏が好きで、自分の誕生日も気に入ってる”という、律の新しい情報をゲット出来た。

「それでいうとさ、夢人は早生まれっぽいイメージなんだよなー」と言う大聖。

「え、なんで?」
「なんか…。誕生日が遅そうなイメージ」
「何それ、ちょっと失礼じゃない?子供っぽいってこと?」
「おん。顔が幼い。可愛い」

そう言いながら、大聖は俺の頬を指でツンツンしてきた。絶対に馬鹿にしてる。

「失礼だなー!大聖だって性格が子供っぽい時あるし!」

俺と大聖が言い合うのを見て、直希は「2人とも子供っぽいわ」と言ってきた。そう言う直希も割と子供っぽいとこあるけどね!

「まあ、この4人の中だったら夢人が1番誕生日遅いし、夢人だけまだ16歳だね」
「もー!律までー!」

新幹線の中では、いつもの学校みたいに いろんな話をして、ゲラゲラ笑っているうちに あっという間に時間が経ったのだった。ちなみに大聖は宣言通り寝なくて、ずっとうるさかった。