……ああ、うるせぇな。
さっきからイライラしてしょうがない。
黒板にチョークを擦り付ける音、教師のやる気のない授業の声、クラスメートの小さな話し声。
午後の授業ほどやる気が出ないし眠いしでイライラする。教室の隅っこで授業を受けていたが……やめだ。
ーーガタッ!
「おい、白河、どこに行く。まだ授業中だぞ」
静かな教室に響いたのは椅子を強く引く音。その音に何人かの女子はビクッと驚いていた。
「うるせぇ。ほっとけ」
俺の行動にいち早く気づいた数学の教師の上野。だるそうにため息を着きながら口だけの注意をした。
授業をしょっちゅう抜けるせいかもう俺のことは諦めてるようなそんな雰囲気を出している。
「ったく、知らねぇぞ。……悪いな、続きする」
上野は視線をすぐにクラスメートに向けた。俺はそそくさと教室を後にする。
……さて、今日はどこでサボるかな。
屋上は飽きたし、外はこの暑さで出る気がしねぇな。だとしたら残るは。
「……すんませーん。頭痛いんでベット貸してくださーい」
「また白河くんなの。休んでもいいけどサボるのもいい加減にしなさいよ」
サボる場所を考えた末に吸い込まれるようにして保健室に入っていった。慣れているためいつもの言い訳をしてベットを借りる。
先生はため息を着きながらもめんどくさい事には関わりたくないのだろう。だからか俺にはもう何も言わない。
「はーい」
テキトーに返事してあとはチャイム鳴るまで寝るか。そう思ってベッドのカーテンを閉める。
……あれ?隣のベッド、先客いるのか?
いつもならもうひとつ空いてるベッドだが今日は珍しくカーテンが閉まっていた。
「隣でも寝てる子いるから静かにね」
俺が気づいたのとほぼ同時に先生から忠告を受けた。
最悪だ。
ひとりで悠々と休もうと思っていたのに。
舌打ちが出そうになったが何とか飲み込んだ。
***
どれくらい寝ただろうか。
スマホをいじっていたが気づいたら寝ていた。次に目を覚ましたのは先生が保健室からでていく時の扉の音。
「……あー、もうこんな時間」
いつの間にか時計は放課後の時間を指していて、午後の授業は全て終わっていた。
そろそろバイト行かないとやべー。
そう思って勢いをつけて起き上がったら。
「おはよう。よく寝ていたね」
「うわぁ!だ、誰だ!お前は!」
突然知らない声が聞こえ、ハッと顔をあげると知らない男子生徒と目が合った。
驚きすぎて思わず大きな声を出した。まさか目の前に人がいるなんて思わない。心臓がバクバクなって呼吸も浅くなった。
……これで多分、寿命10年縮んだ。



