"花"を持たない無能令嬢の身代わり結婚

莉彩(りさ)さま……。夕食ですが……」
「いらないわ」
 お腹がすかない。
 何も食べたくない。
「……すみません。私が、話してしまいました。役に立ちたくて……」
「そう……」
 特に何とも思わなかった。
 へぇ。
 そうなんだ。
 それだけだった。
「……同情じゃ、ないと思いますよ」
「え……?」
「私は、(せん)さまの家にずっと仕えていたので、分かります。……同情じゃないですよ」
 何を言っているの……?
 だって、(せん)さんは、優秀な軍人で、何も悩みなんて……。
(せん)さま、もうすぐ、長期休暇に入るんです。その時、お話してみたらどうですか?……おせっかいかもしれないですけど」