"花"を持たない無能令嬢の身代わり結婚

 (せん)さんは、私が起きると、もういなかった。
 ……私とは、一言も話さなかったな。
「もう、死にたい……」
 生きているのが、辛かった。
 誰にも必要とされていない。
 誰にも愛されない。
 邪魔者。

『無能令嬢はいらないの』

 もう、嫌だ……。
 そう思った私は、秘密裏に頼んでおいた睡眠薬を取り出した。
 ……これを飲んで、死のう。