部活が終わり、着替えを済ませて体育館から出ようとした時、1年の二階堂雅玖から声をかけられた。
「先輩、手を出してください。」
雅玖は、オレの手に小さな紙切れを渡してきた。
「なに?」
わけがわからず戸惑っていると、意味ありげに微笑みながら、
「あとで見てください。お疲れさまでした。」
と言って、先に帰って行った。
雅玖は、バレー部の後輩の中でも、特にオレのことを慕ってくれているが、馴れ馴れしい態度をとることはない。
いつも、的確なタイミングで水やタオルを渡してくれたり、個人練習に遅くまで付き合ってくれるが、節度を保った接し方はずっと変わらない。
後輩の中で、最も信頼できる存在だ。
だから、渡された紙切れが何であっても、オレが不愉快になるようなものではないことは、わかっていた。
帰宅して、着替える前に制服のポケットから、例の紙切れを取り出して開いてみた。
それは、1年C組の時間割表だった。
「??」
一瞬、ハテナが脳内に浮かんだが、すぐに、これは『冒険者が序盤で入手できたら、ゲームが一気に面白くなるレアアイテム』だということを理解した。
雅玖のやつ、やるな…。
1年C組は、雅玖、そして八神のクラスだ。
時間割を手に入れたということは、八神のことを清掃の時間以外にも見つけやすくなる。
オレがどうしてこんなにワクワクしているのか、自分でもよくわからない。
雅玖はオレ以上にオレのことをわかっている、ということなのだろうか。
そして、オレにはもうあまり時間がないことも、あいつは勘付いているのかもしれない。
雅玖からもらった時間割表は、思った以上に、オレの日常に楽しみをもたらした。
1年C組が教室移動で、オレのクラスの前を通る時や、グラウンドで体育をしている時。
〇〇を探せ!的な、ちょっとしたゲーム感覚も相まって、八神を見つけるたびに、妙な嬉しさが込み上げた。
清掃の時間以外の、八神の表情が新鮮で、オレの中の八神に対する興味が、どんどん深まっていった。
時々、雅玖と目が合って、気恥しくなったりもしたが…。
「先輩、手を出してください。」
雅玖は、オレの手に小さな紙切れを渡してきた。
「なに?」
わけがわからず戸惑っていると、意味ありげに微笑みながら、
「あとで見てください。お疲れさまでした。」
と言って、先に帰って行った。
雅玖は、バレー部の後輩の中でも、特にオレのことを慕ってくれているが、馴れ馴れしい態度をとることはない。
いつも、的確なタイミングで水やタオルを渡してくれたり、個人練習に遅くまで付き合ってくれるが、節度を保った接し方はずっと変わらない。
後輩の中で、最も信頼できる存在だ。
だから、渡された紙切れが何であっても、オレが不愉快になるようなものではないことは、わかっていた。
帰宅して、着替える前に制服のポケットから、例の紙切れを取り出して開いてみた。
それは、1年C組の時間割表だった。
「??」
一瞬、ハテナが脳内に浮かんだが、すぐに、これは『冒険者が序盤で入手できたら、ゲームが一気に面白くなるレアアイテム』だということを理解した。
雅玖のやつ、やるな…。
1年C組は、雅玖、そして八神のクラスだ。
時間割を手に入れたということは、八神のことを清掃の時間以外にも見つけやすくなる。
オレがどうしてこんなにワクワクしているのか、自分でもよくわからない。
雅玖はオレ以上にオレのことをわかっている、ということなのだろうか。
そして、オレにはもうあまり時間がないことも、あいつは勘付いているのかもしれない。
雅玖からもらった時間割表は、思った以上に、オレの日常に楽しみをもたらした。
1年C組が教室移動で、オレのクラスの前を通る時や、グラウンドで体育をしている時。
〇〇を探せ!的な、ちょっとしたゲーム感覚も相まって、八神を見つけるたびに、妙な嬉しさが込み上げた。
清掃の時間以外の、八神の表情が新鮮で、オレの中の八神に対する興味が、どんどん深まっていった。
時々、雅玖と目が合って、気恥しくなったりもしたが…。
