今日も放課後は星霜ビルの広場に向かった。
少し寒さも増してきて、私はつい駅の自動販売機で温かいコーンスープを買ってしまった。
最初は熱いと思った缶の熱も、しばらく持っていれば手にじんわりと沁みてきて気持ちがいい。
そんなことを考えながらのんきに歩いていると、あっという間に広場に着いた。
珍しくゆのあくんとるのあちゃんが見当たらず、駆け足でみゆのもとへ向かう。
すると、私に気がついたみゆは曇った顔つきになった。後ろにはひかげくんとかかしくんがいる。
「さな。ちょっと、見てこれ」
動揺するみゆの姿を見て、不安が募る。きっと良くないことがあったに違いない。
私はみゆが差し出したスマホ画面を見た。
そこには、私と同じ制服を着た女の子の、後ろ姿の画像が映し出されていた。
いや、これはまさか。
私?
「…何、何これ」
私はみゆのスマホを手に取って、画像をよく見た。
背景に写っているのは間違いなくここ、この広場だ。
私以外に人は写っていない。間違いなく写真で、画像生成アプリなどで作られた形跡もない。
画像の上には、文章が打ち込まれている。
『白妙も治安悪くなったな』
…一体、どうして。
「あたしも、さっき見つけたの。一番最初に気がついてくれたのはひかげくんだったんだけど」
「な、何ですか、これ…。写ってるの、私ですよね…?」
私はひかげくんにそう質問する。まずは一旦落ち着こう、と言われて、自分が冷静でなかったことに気がつく。
気味悪さから、ちゃんと考えられていなかった。
「俺にもわからない。ただ見つけただけで何も。さなちゃん、何か心当たりは?」
深呼吸をして、首を横に振る。
「何もありません。…ここ周辺で白妙の生徒を見かけたこともありません」
やっぱり、と言ったのは、かかしくんだった。何か目星がついていたのだろうか。
「不思議なのが、このユーザーがこれしか投稿してないってことなんだよ」
かかしくんの言う通り、このユーザーのプロフィールには何も記載がなければ、本当にこの一つの投稿をしただけのようだった。
同級生に撮られた?いや、私の所属するコースは人数もそこまで多くないし、みんな顔見知りで、そんな人はいないはずだ。
それじゃあ他のコースの生徒だろうか。他の学年の人なら、私は部活動に所属しているわけでもないので接点がほぼない。
それとも、ただの通りすがりの人?しかし今時、こんなことをするだろうか。
考えれば考えるほど、不自然なことが浮き彫りになってくる。
「…あたしたちがユーザーを特定する。さなの身に何かあったら怖いから、しばらくここには来なくていいよ」
「え、でも…」
「お願い。別に、これが広まらずに埋もれたらそれはそれなんだし。今日はもう帰りな」
何かあったら連絡するから、とみゆに言われ、私は広場を後にすることとなってしまった。
恐怖心はもちろんあるが、今はなぜこんな投稿をしたのかが気になっている。
短い距離ではあるものの、駅に戻るまでの道のりであたりを見回してみた。同じ学校の人がいるかどうか。
やはり一人も同じ制服を目にすることはなく、私はもやもやしたまま電車に乗り込んだ。
同じ制服、という理由だけで、私の学校の人が写真撮影までして、こんな投稿をするだろうか。
何か裏があるに違いない。いや、そう思いたい。
電車に乗っている間は、いつも以上に参考書を熟読していた。その方が気がまぎれる気がした。
家に帰ってからも、もやもやした気持ちに蓋をするつもりで、いつも以上に勉強した。
お父さんとお母さんに相談しようなんてことも思い浮かばなかった。
少し寒さも増してきて、私はつい駅の自動販売機で温かいコーンスープを買ってしまった。
最初は熱いと思った缶の熱も、しばらく持っていれば手にじんわりと沁みてきて気持ちがいい。
そんなことを考えながらのんきに歩いていると、あっという間に広場に着いた。
珍しくゆのあくんとるのあちゃんが見当たらず、駆け足でみゆのもとへ向かう。
すると、私に気がついたみゆは曇った顔つきになった。後ろにはひかげくんとかかしくんがいる。
「さな。ちょっと、見てこれ」
動揺するみゆの姿を見て、不安が募る。きっと良くないことがあったに違いない。
私はみゆが差し出したスマホ画面を見た。
そこには、私と同じ制服を着た女の子の、後ろ姿の画像が映し出されていた。
いや、これはまさか。
私?
「…何、何これ」
私はみゆのスマホを手に取って、画像をよく見た。
背景に写っているのは間違いなくここ、この広場だ。
私以外に人は写っていない。間違いなく写真で、画像生成アプリなどで作られた形跡もない。
画像の上には、文章が打ち込まれている。
『白妙も治安悪くなったな』
…一体、どうして。
「あたしも、さっき見つけたの。一番最初に気がついてくれたのはひかげくんだったんだけど」
「な、何ですか、これ…。写ってるの、私ですよね…?」
私はひかげくんにそう質問する。まずは一旦落ち着こう、と言われて、自分が冷静でなかったことに気がつく。
気味悪さから、ちゃんと考えられていなかった。
「俺にもわからない。ただ見つけただけで何も。さなちゃん、何か心当たりは?」
深呼吸をして、首を横に振る。
「何もありません。…ここ周辺で白妙の生徒を見かけたこともありません」
やっぱり、と言ったのは、かかしくんだった。何か目星がついていたのだろうか。
「不思議なのが、このユーザーがこれしか投稿してないってことなんだよ」
かかしくんの言う通り、このユーザーのプロフィールには何も記載がなければ、本当にこの一つの投稿をしただけのようだった。
同級生に撮られた?いや、私の所属するコースは人数もそこまで多くないし、みんな顔見知りで、そんな人はいないはずだ。
それじゃあ他のコースの生徒だろうか。他の学年の人なら、私は部活動に所属しているわけでもないので接点がほぼない。
それとも、ただの通りすがりの人?しかし今時、こんなことをするだろうか。
考えれば考えるほど、不自然なことが浮き彫りになってくる。
「…あたしたちがユーザーを特定する。さなの身に何かあったら怖いから、しばらくここには来なくていいよ」
「え、でも…」
「お願い。別に、これが広まらずに埋もれたらそれはそれなんだし。今日はもう帰りな」
何かあったら連絡するから、とみゆに言われ、私は広場を後にすることとなってしまった。
恐怖心はもちろんあるが、今はなぜこんな投稿をしたのかが気になっている。
短い距離ではあるものの、駅に戻るまでの道のりであたりを見回してみた。同じ学校の人がいるかどうか。
やはり一人も同じ制服を目にすることはなく、私はもやもやしたまま電車に乗り込んだ。
同じ制服、という理由だけで、私の学校の人が写真撮影までして、こんな投稿をするだろうか。
何か裏があるに違いない。いや、そう思いたい。
電車に乗っている間は、いつも以上に参考書を熟読していた。その方が気がまぎれる気がした。
家に帰ってからも、もやもやした気持ちに蓋をするつもりで、いつも以上に勉強した。
お父さんとお母さんに相談しようなんてことも思い浮かばなかった。



