〇夜・村
満月の夜。
屋根の上を走る、足だけの描写。
村人「夜狐が出たぞ!!」
※提灯を持っている。
どうにかして夜狐に当てようと、石等を投げる住人達。
目元を隠す半分の狐の面。
フードを被っていて誰かわからない。
満月をバックに綺麗に交わす夜狐。
警備隊が妖力を使うが当たらない。
※ギルファの姿がない
〇9年後 メイの庭 早朝
18歳に成長した翔が庭で素振りをしている。
※木刀にラフな格好。
大人に成長した翔の登場シーンなのでかっこよく。
ふぁーっとあくびをしながら姿を現すメイ。
翔「あ、ごめん。起こした?」
メイ「今日休みだっけ?」
※眠そう
翔「いいや。ただ鈍りたくないからやってるだけ」
再び素振りを始める翔。
もう一度あくびをするメイ。←目が覚めてきた。
メイ「真面目だねぇ」
翔「ギルファさんの顔に泥は塗らせないからね」
〇翔(9歳)が警備隊に入る回想シーン
メイ「お兄様と話をつけてきた」「明日からお兄様が稽古についてくれるわ」
大きく頷く翔。
次のコマから稽古のシーンに入る。
警備隊の敷地内にある稽古場。
木刀を持つ翔。
すぐにその木刀は弾き返される。
ギルファ「ダメだ。全然なってない」
泣きそうな翔。
ギルファ「立て」「そんなんじゃ誰も守れないぞ」
泣きながら木刀を振るう翔。
ギルファ「泣くな!」
足を引っ掛け、転ばす。※スパルタ気味。
・回想シーン終わり
メイ「ふふ」
翔「何?」
手を止めてメイを見る。※汗が流れている翔。
メイ「成長したなーっと思って」「あんなに泣き虫だったのに」
翔にタオルを渡す。
翔「あの時は本気でメイさんを恨んだよ」
ゴシゴシと汗を拭く翔。
翔「でも、あれがなかったら今の自分は存在しないって思うから」
翔「感謝してる」
※フッと優しく微笑む。
驚いた顔をするメイ。
メイ「本当に大人になったね?」
翔「何?バカにしてんの?」
※若干不機嫌。
翔「そーいうメイさんは9年経っても全然変わって無いよね」
メイ「妖ですから」
翔「実際何歳なの?」
メイ「女性に年齢は聞いてはいけませんって習わなかった?」
翔「俺の先生はメイさんなので」
言い負かされて、グッと言葉に詰まるメイ。
メイ(口が達者になったなぁ)
翔「出る前にシャワー浴びてくる」
メイ「もう出るの?」
家に向かって歩き始める翔に、メイは後を追う。
翔「見回りするから」
もうあの頃の、幼かった翔はいない。
立派に育った後姿を見つめるメイ。
〇警備隊敷地内 稽古場
ギルファ相手に、警備隊のメンバーが木刀を持って稽古をしている。
ギルファによって倒される警備隊D
ギルファ「次!」
その言葉に、警備隊Cがギルファに向かって木刀を振りかざす。
最も簡単に交わされ、木刀を弾き返す。
ギルファ「アーチが長すぎる。次!」
翔「はい!」
大きい声を出し、ギルファの前に立つ。
木刀を構え、ギルファに向かって振りかざす。
避けられ、すぐに攻撃に移るギルファだが、それも翔に交わされる。※やり取りが何回か続く。
警備隊D「あいつ、ほんとすげーよな」
警備隊C「隊長相手に劣ってねーもん」
警備隊D「やり合えるのあいつだけじゃね?もう一人前だな、あれは」
翔の木刀が弾き返され、話をしていた警備隊の、地面に突き刺さる。
「ひっ」と声をあげる警備隊。
ギルファ「しっかり見てないと怪我するぞ」
※怖い顔で睨む。
パッと目を逸らし、警備隊全員に声をかける。
ギルファ「一旦休憩を入れる」
警備隊「はいっ!」
散り散りになる警備隊。
地面に突き刺さった木刀を抜き、ギルファのもとに行く翔。
翔「やっぱりギルファさんは強いですね」
チラリと翔を見て、木刀のメンテナンスをするギルファ。
ギルファ「おまえも訓練を積めば強くなる」「俺の教え子なんだ。強くなってもらわないと困る」※素直じゃない。
素直じゃないことに気付いてるので、翔はフッと笑う。
翔も木刀のメンテナンスに入ろうとした瞬間、ギルファに声をかけられる。
ギルファ「そう言えば見回りしてるんだってな」
翔「え、何で知ってるんですか」
自分の意思でやっていたから、言われ事に驚く翔。
ギルファ「ここ最近の子供の誘拐件数が落ちてるからな」「見回りのおかげと言っても過言ではないだろう」
ギルファの言葉にくすぐったい気持ちになる翔。
ギルファ「今後、俺達の仕事に見回りを増やそうと思う。おまえをリーダーにして」「できるか?」
まっすぐ翔を見るギルファ。
村のために何かできると言う事に喜びを感じ、嬉しさから興奮気味になる翔。
翔「はい!ありがとうございます!」「頑張ります!」
〇メイの家 夜
2人で晩御飯を食べているシーン。
翔「って言うことがあったんだ!」
嬉しそうにメイに報告する。
メイ「すごいじゃない!」「もう立派な警備隊ね」
翔「ギルファさんに比べたらまだまだだよ」「負けないようにしねーとな!」
嬉しそうに話す翔。
そんな翔を微笑ましいそうに見る。
翔「そう言えば」
急に翔の顔が真剣になる。
翔「夜狐って知ってる?」
※一間あける。空気がピリつく。
メイ「…詳しくは知らないわ」「夜に現れることってくらいしか…」
翔「ちょっと夜狐について調べていたんだ」
ピクッとメイの指が動く。
翔の説明とともに、絵で再現していく。
↓
翔「疫病が流行りはじめた頃に半面狐が表れだしたって」
翔「神出鬼没で夜にしか姿を現さない。何者かもわからない」
翔「そいつがその病気を持ち込んだって説が出てる」
翔「いつ出没するかわからないから、警備隊も未だ捕まえられてないみたいなんだ」
翔「妖力も使えないみたいだし…」
↑
再現終了。
メイ「そう…怖いわね」
後ろのアングル等でメイの表情は見えない。
翔「メイさんも気をつけてね」
翔「俺達村から離れてるから病気にかからないだけであって、夜狐がここに現れないっていう保証もないんだから」
メイ「うん。ありがとう」「気をつけるね」
にっこりと作った笑顔を見せるメイ。
〇メイの自室 就寝時間
机の上に置いている写真を見つめるメイ。
※メイがまだ小さい頃の家族写真。4人家族。
メイ(私が死ぬのが早いか…)(呪いで村が飲み込まれるのが先か…)
メイ(翔…早く私を殺して…)
写真を握りしめて涙をこぼす。
次のコマでは何も知らない翔がベッドの中で眠っている描写。

