白い猫が、王宮の庭を歩いている。
夜露に濡れた石畳の隙間へ、青白い月光がひっそりと溜まっていた。
その淡い光の上を、毛並みの整った白猫が、よちよちと、どう見ても慣れない足取りで進んでいる。
ぴんと伸ばした尻尾の先が、ぶるぶると震えていた。
寒さのせいだろうか。
それとも、恐ろしさのせいだろうか。
いや、どちらもだ。
(なんで私、こんなことになってるの……)」
白猫の碧い瞳がうるうると潤む。
猫のくせに、今にも泣きそうになっている。
猫のくせに、「なんで私が」と思っている。
猫のくせに、人間の言葉で心の中がぐるぐるしている。
それもそのはずだった。
この白猫は、三日前まで人間だったのだから。
夜露に濡れた石畳の隙間へ、青白い月光がひっそりと溜まっていた。
その淡い光の上を、毛並みの整った白猫が、よちよちと、どう見ても慣れない足取りで進んでいる。
ぴんと伸ばした尻尾の先が、ぶるぶると震えていた。
寒さのせいだろうか。
それとも、恐ろしさのせいだろうか。
いや、どちらもだ。
(なんで私、こんなことになってるの……)」
白猫の碧い瞳がうるうると潤む。
猫のくせに、今にも泣きそうになっている。
猫のくせに、「なんで私が」と思っている。
猫のくせに、人間の言葉で心の中がぐるぐるしている。
それもそのはずだった。
この白猫は、三日前まで人間だったのだから。



