とある本の作者と話せる機会があった。
その作者は、板の上に立つ人で、演じる際の抜群の表現力が、そのまま本に乗り移ったのではないかと思った。言葉のかけらで、情景を表現すれば、その時の匂いや味覚さえ感じる。その本は、私をじっとりと震えさせた。
当時も、だだそれだけを伝えたくて、西から東に足を運んだ。人前に立つ人特有のオーラが私を潰しかけたが、「あなたの言葉が好きだ。」となんとか言葉を繋いだ。気軽に伝えるのではなく、褒めるときに重い空気が出てしまうのが私の悪いところだ。ただ、その瞬間にその作者の空気が変わるのを感じた。話しているときも、真剣に目を見てくれていたのだけれど、私の言葉を聞いた瞬間に、目があったのだ。なんとも説明しづらいが、ただ目があったのではなく、私の内面を見るかのように目があった。そして、花がほころぶように笑った。ここで、この表現しか見つからないのが悔しいくらい「花がほころぶ」という言葉がぴったりだった。そのとき、私は「言葉もだが、表情ひとつ、指の先まで、この人は表現者だ。」と感じた。
本は、この気持ちを忘れないように、私の本棚の資料の中に並んでいる。
その作者は、板の上に立つ人で、演じる際の抜群の表現力が、そのまま本に乗り移ったのではないかと思った。言葉のかけらで、情景を表現すれば、その時の匂いや味覚さえ感じる。その本は、私をじっとりと震えさせた。
当時も、だだそれだけを伝えたくて、西から東に足を運んだ。人前に立つ人特有のオーラが私を潰しかけたが、「あなたの言葉が好きだ。」となんとか言葉を繋いだ。気軽に伝えるのではなく、褒めるときに重い空気が出てしまうのが私の悪いところだ。ただ、その瞬間にその作者の空気が変わるのを感じた。話しているときも、真剣に目を見てくれていたのだけれど、私の言葉を聞いた瞬間に、目があったのだ。なんとも説明しづらいが、ただ目があったのではなく、私の内面を見るかのように目があった。そして、花がほころぶように笑った。ここで、この表現しか見つからないのが悔しいくらい「花がほころぶ」という言葉がぴったりだった。そのとき、私は「言葉もだが、表情ひとつ、指の先まで、この人は表現者だ。」と感じた。
本は、この気持ちを忘れないように、私の本棚の資料の中に並んでいる。



