あらくも、みやびに

淡くカラフルな雲を見つけて、写真を撮る。いつものようにクラスメイトの彼に送ると、すぐに返信がきた。
「綺麗な空だね。好きな人とそういう空を一緒に見たい。」
そんなことを言うので「私は一緒に空を見れる関係になれるのですか?」と期待してしまった。ある日、友達が言う。「ずっと遊びに行こうよって誘ってた人とやっとお出かけができた。」と。友達の可愛らしい恋バナに興味を持ち、相手を聞くと、クラスメイトの彼。一瞬、止まる時間。少し多めに息を吸う。
「よかったね。」
と、ただそれだけ、言った。多分、私の方が先に仲良くなったはず。でも友達の方が勇気があった。私は勝手に想像する。休日、鮮やかな空の下、友達と彼が出かける様子を。嬉しそうに話す友達、口数が減る私。私がこの前、彼に送った「部活姿、かっこよかったよ。」の言葉さえ、友達なら、大きな声で直接言えるのだろう。考えるほどに自信がなくなった。コロコロと表情を変えていた私の心が、少しずつ無表情になる。喉に心臓があるような、きゅっと声が無くなる感覚がした。

友達と話したあの日から、彼とは必要以上に話していない。今日も撮った写真は淡く、私だけのカメラロールに残る。