「推し」の待ち受け画面をご本人に見られました

今年はゴールデンウィーク初日が月曜日だから、日曜日と合わせて5連休。例年より長い休暇に学校中が沸いている。



「成瀬―GW空いてる?俺たち千葉の遊園地行くんだけど、成瀬も一緒にどうって話してたんだよ!な!一宮(いちみや)、本田!」



勝手に話を進める要の隣からおー!と元気な声が飛んでくる。

いい人そうだけど、あんまり話したことないからなーと考えを巡らせていると、背後に高身長の人の気配がした。



「遥斗。」

「鷲宮…先輩」



高2の教室からどうやって逃げてきたのか、俺の教室に来ていた。



「GW、空けとけよ。」

「あ、はいっ」



それだけ言って鷲宮先輩は早歩きで高2の階に戻って行った。



「そうゆうことだから…ごめん!」



両手を合わせて要たちに謝ると、わーったよ、と残念そうに計画を立て始めた。

 鷲宮先輩との、推し活…最初はどこ行くんだろう

漫画みたいなシチュエーションにドキドキしながらゴールデンウィークの始まりの音を感じていた。







家に帰ると、鷲宮先輩からLEINが来ていた。



『ここ』



この上なくそっけない2文字とともにURLが貼り付けられていた。



「水族館……?」



いやいやいやいや、推しと水族館なんて同担拒否に殺されるのでは?!

でも、最推し鷲宮先輩との水族館デート、夢みたいだ…鷲宮先輩と海の融合、この機会、オタクとして逃すわけにはいかない…!!



「鷲宮先輩と水族館デート決まったー」



いつものように神原に連絡すると、3秒も経たずに既読が付いて、返信が来た。



『水族館デート?!ずるいんですけど!写真提供頼むm(—-)m』



土下座絵文字と共に神原から羨みのコメントが来た。



「こんな幸運あっていいんかなー人生の運使い果たしたかもしれない」



幸せを噛み締めながら安定の鷲宮先輩の待ち受け画面を見てから眠りについた。