無無は即座に叩き落とすように言った。「絶対、電車使ってへんわ! あっ、もう・・・最悪や~~」在山は、その「最悪」という言葉に反応したように、ゆっくり視線を横へ移した。「最悪は、それだけじゃないな」無無が気づくより先に、在山は遠くを見ていた。「あそこが、三途の川やろ」指の先に、濁った流れが見える気がした。霧の向こうに、ぼんやりとした列が伸びている。「生前の善悪が審査されて、天国か地獄に振り分けられる」無無は、ようやく状況を飲み込んだ。「最悪や・・・」声のトーンが一段落ちる。肩が重く沈み、足元がふらついた。
これまで笑い飛ばしてきた死が、急に現実の重みを持ってのしかかる。
これまで笑い飛ばしてきた死が、急に現実の重みを持ってのしかかる。
