二人の絶望的な呟きとともに、世界が再び激しく歪み始めた。

 二人は、反射的に地面へと伏せた。  巨大な象の足が、空を覆い尽くす。その圧倒的な質量が自分たちを叩き潰す瞬間を覚悟し、二人は強く目を閉じた。
 直後、すべての感覚が真っ白な光に飲み込まれ、次いで、深い闇へと反転した。  耳を劈(つんざ)くような轟音と、衝撃。  意識は濁流に放り込まれたように混濁し、時間の感覚が消失する。
 ・・・どれくらいの時間が経っただろうか。  鼻を突くのは、三途の川の湿った匂いではなく、コンクリートの粉塵と焦げたプラスチックの臭いだった。
 壁が豪快に破壊されたビルの一室。  瓦礫と、無惨に折れ曲がった机の残骸が散乱するその部屋の床に、二人の男が倒れていた。