「サフラン様はまこと、ルージュ王国の王家の血を引いておられます」
「…………っ」
老魔道具師さんの鑑定で見極められて、サフランくんの表情が強張った。
「サフラン・フォーラム」
「……はい」
歩み寄った王様が、サフランくんの背筋までしゃがみ込む。
そして、サフランくんの右腕にあった『特殊なアザ』を見ると、愛しそうに彼を優しく抱きしめた。
溢れんばかりの愛が抑え切れなくなったように。
恐らく、あのアザは、ルージュ王国の王家の証だったのだろうーー。
「そなたは、あまりに純粋で強すぎる才能ゆえに、幼い頃にこの森の中に捨てられたと聞く。此度はまだ、幼いそなたを国の醜い争いに巻き込んで済まなかった。深く謝罪する」
王様の瞳からこぼれ落ちた涙。
それは間違いなく、抱きしめているサフランくんを想って流した……かけがえのない心の雫だった。
「もったいない言葉です……!」
そう言うサフランくんの目にも、光るものが浮かんでいた。
王様はアリスと向き合うと、心苦しそうに告げる。
「聖女アウリス・リネット。我が息子によって、不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ないことをした」
「こちらこそ、前回の放送では、やりすぎてしまって大変申し訳ございません」
王様の厳かな言葉に、アリスは裾をつかんで丁重に一礼した。
「ご寛大な言葉を頂戴し、感謝する。此度、ジルハルトの廃嫡が決まった。今回の件の片棒を担いでいた公爵令嬢リリア・フェラーリは王宮に出入り禁止となり、公爵家での謹慎を命じている。二人には、相応の罰を与えるつもりだ」
「……ありがとうございます」
王様の言葉に、ようやく報われた気持ちになったのだろう。
アリスの表情はどこか晴れやかだった。
しかし、万事が順風満帆というわけでもない。
魔の手は、そんな美しい光景を引き裂くように迫り来る。
『星を司る大精霊、アウリス・クロエ様。ジルハルト殿下に不審な動きがありました』
その時、テレビの精霊さんが会話に入ってくる。
「不審な動き?」
『こちらをご覧ください』
私は言われるままに、テレビ画面を眺める。
映し出された場所は、ルージュ王国の王都。
そこは王立学園の卒業パーティーが行われた会場だった。
『ジルハルト殿下が謹慎を破り、密かに残った数名の部下たちとともに、機密文書の回収と、アウリス・クロエ様を強引に捕獲しようとしているようなのです』
この報せは、私たちの心に大きく、揺さぶりをかけるものだった。
周囲が、緊張に包まれる。
「なんと愚かなことを……。大精霊様を捕獲しようなど、決して許さないことだというのに……」
テレビの精霊さんの報告に、王様は息子への失望を隠し切れなかったようだ。
「…………っ」
老魔道具師さんの鑑定で見極められて、サフランくんの表情が強張った。
「サフラン・フォーラム」
「……はい」
歩み寄った王様が、サフランくんの背筋までしゃがみ込む。
そして、サフランくんの右腕にあった『特殊なアザ』を見ると、愛しそうに彼を優しく抱きしめた。
溢れんばかりの愛が抑え切れなくなったように。
恐らく、あのアザは、ルージュ王国の王家の証だったのだろうーー。
「そなたは、あまりに純粋で強すぎる才能ゆえに、幼い頃にこの森の中に捨てられたと聞く。此度はまだ、幼いそなたを国の醜い争いに巻き込んで済まなかった。深く謝罪する」
王様の瞳からこぼれ落ちた涙。
それは間違いなく、抱きしめているサフランくんを想って流した……かけがえのない心の雫だった。
「もったいない言葉です……!」
そう言うサフランくんの目にも、光るものが浮かんでいた。
王様はアリスと向き合うと、心苦しそうに告げる。
「聖女アウリス・リネット。我が息子によって、不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ないことをした」
「こちらこそ、前回の放送では、やりすぎてしまって大変申し訳ございません」
王様の厳かな言葉に、アリスは裾をつかんで丁重に一礼した。
「ご寛大な言葉を頂戴し、感謝する。此度、ジルハルトの廃嫡が決まった。今回の件の片棒を担いでいた公爵令嬢リリア・フェラーリは王宮に出入り禁止となり、公爵家での謹慎を命じている。二人には、相応の罰を与えるつもりだ」
「……ありがとうございます」
王様の言葉に、ようやく報われた気持ちになったのだろう。
アリスの表情はどこか晴れやかだった。
しかし、万事が順風満帆というわけでもない。
魔の手は、そんな美しい光景を引き裂くように迫り来る。
『星を司る大精霊、アウリス・クロエ様。ジルハルト殿下に不審な動きがありました』
その時、テレビの精霊さんが会話に入ってくる。
「不審な動き?」
『こちらをご覧ください』
私は言われるままに、テレビ画面を眺める。
映し出された場所は、ルージュ王国の王都。
そこは王立学園の卒業パーティーが行われた会場だった。
『ジルハルト殿下が謹慎を破り、密かに残った数名の部下たちとともに、機密文書の回収と、アウリス・クロエ様を強引に捕獲しようとしているようなのです』
この報せは、私たちの心に大きく、揺さぶりをかけるものだった。
周囲が、緊張に包まれる。
「なんと愚かなことを……。大精霊様を捕獲しようなど、決して許さないことだというのに……」
テレビの精霊さんの報告に、王様は息子への失望を隠し切れなかったようだ。



