「あれ……?」
ふと、サフランくんの右腕にあった『特殊なアザ』が気になった。
複雑な多角形が組み合わさった、水晶の花のような不思議な紋様のアザ。
初めて見るアザに、私が思わず、首をかしげていると。
「アリス、ありがとうな。腕が動かしづらくて、困っていたんだ。相変わらず、アリスの魔法はすごいな」
「そんなこと、ないですよ」
サフランくんが興奮したようにお礼を言ってくれるので、アリスは少し照れているみたい。
聖女であるアリスは、聖魔法が得意。
失った身体の一部さえも蘇させる、最強の聖魔法の使い手。
その力で、多くの人たちを救ってきたのだろう。
アリスの隣で、私がうずうずと話すタイミングを伺っていると。
「ん……? そちらの方は?」
サフランくんが不思議そうに首をかしげてきた。
「紹介するわね。わたしと契約した星を司る大精霊、アウリス・クロエ。訳あって、働き口と住む場所を探しているの」
「大精霊? アリスと同じ名前なんだな」
予想外の単語に、サフランくんが聞き返す。
それに相まって、私は裾をつかんで一礼した。
「初めまして。この度、アリスと契約させて頂きました、星を司る大精霊、アウリス・クロエです。アリスと名前が同じでまぎわらしいので、アウリと呼んでください」
「うわあっ、精霊さん!」
「アリスお姉ちゃん、精霊さんと契約したの!」
それを聞いた子どもたちが、私たちのもとに殺到する。
精霊をまともに見るのは初めてなのかな?
子どもたちの圧がすごい。
「そうですよ。アウリは、星を司る大精霊です!」
「すごーい!」
アリスが私を紹介する。
すると、子どもたちのその歓声とともに、張り詰めていた場の空気が温まった。
「魔法、見せて!」
「僕も、魔法見たい!」
「魔法……ですか?」
そのお願いに、私はぐるりと頭を悩ませる。
子どもたちが喜んでくれそうな星魔法。
それってやっぱり、『あれ』よね!
そう判断して目を閉じると、日本で何度も見た花火の光がまぶたの裏で蘇った。
夏の風物詩の一つ。
前世の友達と一緒に、お祭りに行った時のことを思い出す。
目を開くと、そこには夜の帳が下りてきそうな夕暮れの空。
これは、絶好の花火日和かもしれない。
「よし、出てきて! 花火の精霊さん!」
私は両手を広げて、精霊を呼び寄せる。
『お呼びでしょうか? 星を司る大精霊、アウリス・クロエ様』
私の呼び声に従って、線香花火のような儚い姿をした精霊が目の前に姿を現した。
「精霊が、精霊を呼んだ?」
予想外だったんだろう。
サフランくんは面喰ったように言葉を詰まらせた。
ふと、サフランくんの右腕にあった『特殊なアザ』が気になった。
複雑な多角形が組み合わさった、水晶の花のような不思議な紋様のアザ。
初めて見るアザに、私が思わず、首をかしげていると。
「アリス、ありがとうな。腕が動かしづらくて、困っていたんだ。相変わらず、アリスの魔法はすごいな」
「そんなこと、ないですよ」
サフランくんが興奮したようにお礼を言ってくれるので、アリスは少し照れているみたい。
聖女であるアリスは、聖魔法が得意。
失った身体の一部さえも蘇させる、最強の聖魔法の使い手。
その力で、多くの人たちを救ってきたのだろう。
アリスの隣で、私がうずうずと話すタイミングを伺っていると。
「ん……? そちらの方は?」
サフランくんが不思議そうに首をかしげてきた。
「紹介するわね。わたしと契約した星を司る大精霊、アウリス・クロエ。訳あって、働き口と住む場所を探しているの」
「大精霊? アリスと同じ名前なんだな」
予想外の単語に、サフランくんが聞き返す。
それに相まって、私は裾をつかんで一礼した。
「初めまして。この度、アリスと契約させて頂きました、星を司る大精霊、アウリス・クロエです。アリスと名前が同じでまぎわらしいので、アウリと呼んでください」
「うわあっ、精霊さん!」
「アリスお姉ちゃん、精霊さんと契約したの!」
それを聞いた子どもたちが、私たちのもとに殺到する。
精霊をまともに見るのは初めてなのかな?
子どもたちの圧がすごい。
「そうですよ。アウリは、星を司る大精霊です!」
「すごーい!」
アリスが私を紹介する。
すると、子どもたちのその歓声とともに、張り詰めていた場の空気が温まった。
「魔法、見せて!」
「僕も、魔法見たい!」
「魔法……ですか?」
そのお願いに、私はぐるりと頭を悩ませる。
子どもたちが喜んでくれそうな星魔法。
それってやっぱり、『あれ』よね!
そう判断して目を閉じると、日本で何度も見た花火の光がまぶたの裏で蘇った。
夏の風物詩の一つ。
前世の友達と一緒に、お祭りに行った時のことを思い出す。
目を開くと、そこには夜の帳が下りてきそうな夕暮れの空。
これは、絶好の花火日和かもしれない。
「よし、出てきて! 花火の精霊さん!」
私は両手を広げて、精霊を呼び寄せる。
『お呼びでしょうか? 星を司る大精霊、アウリス・クロエ様』
私の呼び声に従って、線香花火のような儚い姿をした精霊が目の前に姿を現した。
「精霊が、精霊を呼んだ?」
予想外だったんだろう。
サフランくんは面喰ったように言葉を詰まらせた。



