私たちがラトレ村に戻ってきたその日から、精霊さんたちのための国造りが本格的に始まった。
精霊さんたちの要望を聞いて、どんな国にしていくのかを勘案していく。
だが、精霊さんたちのための国を造るのは容易ではない。
困難にぶち当たる時もある。
その度に、勇者リスアと魔王ウリは、私たちの願いを聞き届けて助力してくれたんだけど。
「新しく造る精霊たちの国の名前は『アウリ聖王国』。精霊たちが住まう神聖な地として、そして、ラトレ村の並行世界の国としても、名高い国になるだろう」
「いや、勇者リスアよ。ラトレ村の並行世界の国なら、『アウリ共和国』の方がよくないか?」
そう語る勇者リスアと魔王ウリは得意げだ。
「なに……? その名前? 何で、私の名前が国の名前になっているの!?」
私の動揺をよそに、勇者リスアと魔王ウリの議論はさらに加熱していく。
「精霊様たちが、アウリの偉業を讃え、後世に残すべく、そう名付けたいらしくてな」
「ふむ。後世に残すなら、やはり、アウリ共和国の方がーー」
「やめて! 本当、いろいろヤバい気がするから!」
二人が掲げた議題に、私は慌てて、『待った』をかける。
このまま放っておくと、間違いなく、『私の名前』が国の名前になりそうだ。
頭痛の種を増やすわけにはいかない。
とりあえず、国の名前は保留にしてもらって、まずは国造りに注力してもらおう。
ハラハラしながらも、私が村中を駆け回っていると。
「ここがラトレ村か」
「ギルドマスターのアウリス・ベルワ様の紹介を受けてきたのですが」
ギルドマスターのアウベルさんが斡旋してくれた冒険者さんたちが、ラトレ村に来てくれた。
ラトレ村の警護依頼を引き受けてくれた冒険者さんたちを、私たちは手厚く歓待する。
「ラトレ村へようこそ。よろしくお願いいたします」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします」
深く頭を下げると、冒険者さんの一人が代表して切り出した。
「しばらくは、我々が村の警護を担当します。その後もギルドマスターの推薦によって選ばれた、屈強な冒険者たちが控えておりますのでご安心ください」
アウベルさん推薦の精鋭冒険者たち。
まさに、ギルドマスターのアウベルさんの底力を知った瞬間だった。
そんな風に1ヶ月が過ぎ去った頃。
応援してくれているアウベルさんの手前、警護依頼を受けてくれた冒険者さんたちを、食事会に招待することにした。
場所はもちろん、愛され食堂。
「ここが愛され食堂か」
「温かい雰囲気だな」
招かれた冒険者さんたちは席につくと、ほっと一息ついた。
そんな中、視界の端に映ったのはーー。
精霊さんたちの要望を聞いて、どんな国にしていくのかを勘案していく。
だが、精霊さんたちのための国を造るのは容易ではない。
困難にぶち当たる時もある。
その度に、勇者リスアと魔王ウリは、私たちの願いを聞き届けて助力してくれたんだけど。
「新しく造る精霊たちの国の名前は『アウリ聖王国』。精霊たちが住まう神聖な地として、そして、ラトレ村の並行世界の国としても、名高い国になるだろう」
「いや、勇者リスアよ。ラトレ村の並行世界の国なら、『アウリ共和国』の方がよくないか?」
そう語る勇者リスアと魔王ウリは得意げだ。
「なに……? その名前? 何で、私の名前が国の名前になっているの!?」
私の動揺をよそに、勇者リスアと魔王ウリの議論はさらに加熱していく。
「精霊様たちが、アウリの偉業を讃え、後世に残すべく、そう名付けたいらしくてな」
「ふむ。後世に残すなら、やはり、アウリ共和国の方がーー」
「やめて! 本当、いろいろヤバい気がするから!」
二人が掲げた議題に、私は慌てて、『待った』をかける。
このまま放っておくと、間違いなく、『私の名前』が国の名前になりそうだ。
頭痛の種を増やすわけにはいかない。
とりあえず、国の名前は保留にしてもらって、まずは国造りに注力してもらおう。
ハラハラしながらも、私が村中を駆け回っていると。
「ここがラトレ村か」
「ギルドマスターのアウリス・ベルワ様の紹介を受けてきたのですが」
ギルドマスターのアウベルさんが斡旋してくれた冒険者さんたちが、ラトレ村に来てくれた。
ラトレ村の警護依頼を引き受けてくれた冒険者さんたちを、私たちは手厚く歓待する。
「ラトレ村へようこそ。よろしくお願いいたします」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします」
深く頭を下げると、冒険者さんの一人が代表して切り出した。
「しばらくは、我々が村の警護を担当します。その後もギルドマスターの推薦によって選ばれた、屈強な冒険者たちが控えておりますのでご安心ください」
アウベルさん推薦の精鋭冒険者たち。
まさに、ギルドマスターのアウベルさんの底力を知った瞬間だった。
そんな風に1ヶ月が過ぎ去った頃。
応援してくれているアウベルさんの手前、警護依頼を受けてくれた冒険者さんたちを、食事会に招待することにした。
場所はもちろん、愛され食堂。
「ここが愛され食堂か」
「温かい雰囲気だな」
招かれた冒険者さんたちは席につくと、ほっと一息ついた。
そんな中、視界の端に映ったのはーー。



