『改めて、お伝えします。アウリス・クロエ様。サフラン様は素晴らしい技量の持ち主です!』
「ええ。サフランくんがいなかったら、テレビ番組の放送の実現は難しかったと思うわ」
テレビの精霊さんの言葉に、私は大いに納得する。
テレビの精霊さんが認めるほどの優れた逸材。
これだけの腕を持ちながら、ルージュ王国の魔道具師ギルドでは不憫な扱いを受けていたのだ。
恐らく、優秀だったから、妬まれていたのだろう。
ルージュ王国の魔道具師ギルドって、本当に見る目なさすぎる。
私が以前、感じたことを思い返し、憤りを覚えていると。
『……このことは、誰にも言わないでほしいのですが、ジルハルト殿下たちの動向を探るため、ルージュ王国のことを調べていたら、とんでもない秘密にたどり着いてしまったのです』
そう前置きして、テレビの精霊さんが切り出したのはルージュ王国の話だった。
『ルージュ王国の王家は、表向きは華やかな王家ですが、裏では代々、王族の血を引く隠し子が「至高の魔道具師」として、王国の国防や宝具を維持する役割を担っているようなのです』
「隠し子?」
青天の霹靂の言葉に、私は目を瞬いた。
ルージュ王国で、王族の血を引くのは第一王子、ジルハルト殿下を筆頭に、第二王子と続く。
ちなみに、現王はかなりの愛妻家で、奥方が一人しかいない。
そんなお妃様が生んだ子どもは、第一王子と第二王子、二人だけだ。
だが、第二王子は最近、流行り病で亡くなったと聞いている。
つまり、ルージュ王国で今、現在、王族の血を引くのは王太子である第一王子、ジルハルト殿下のみである。
だから、ジルハルト殿下はなりふり構わず、我が物顔で振る舞っているのだろう。
そして、そんなジルハルト殿下に寄り添うのは、新たな婚約者になった公爵令嬢リリア。
しかし、彼女を快く思わない者、娘を将来の王の妃にしようと目論む貴族にとっては、リリアは邪魔者であった。
だが、そこに『隠し子』が加われば、話が変わってくる。
もし、隠し子がいたという事実が発覚すれば、恐らく、世継ぎ争いが起きるだろう。
リリアを追い落とそうとする貴族たちが、もし、この『隠し子』の存在に気づき始めたら……。
食堂の……ううん、ラトレ村の平和が脅かされることになる。
『サフラン様はその、「影の家系」の正嫡として生まれましたが、あまりに純粋で強すぎる才能を持っていたようなのです。王位継承権を巡る争いや、宮廷魔道具師たちに利用されることを恐れたサフラン様のお母様が、あえて「ただの人間」として生きられるように遠く離れた森へ捨てたらしく……』
そこで、テレビの精霊さんは心苦しそうに言い淀む。
サフランくんの過去のことを考えていたら、その裏に隠されたルージュ王国の巨大な秘密に突き当たってしまった。
「ええ。サフランくんがいなかったら、テレビ番組の放送の実現は難しかったと思うわ」
テレビの精霊さんの言葉に、私は大いに納得する。
テレビの精霊さんが認めるほどの優れた逸材。
これだけの腕を持ちながら、ルージュ王国の魔道具師ギルドでは不憫な扱いを受けていたのだ。
恐らく、優秀だったから、妬まれていたのだろう。
ルージュ王国の魔道具師ギルドって、本当に見る目なさすぎる。
私が以前、感じたことを思い返し、憤りを覚えていると。
『……このことは、誰にも言わないでほしいのですが、ジルハルト殿下たちの動向を探るため、ルージュ王国のことを調べていたら、とんでもない秘密にたどり着いてしまったのです』
そう前置きして、テレビの精霊さんが切り出したのはルージュ王国の話だった。
『ルージュ王国の王家は、表向きは華やかな王家ですが、裏では代々、王族の血を引く隠し子が「至高の魔道具師」として、王国の国防や宝具を維持する役割を担っているようなのです』
「隠し子?」
青天の霹靂の言葉に、私は目を瞬いた。
ルージュ王国で、王族の血を引くのは第一王子、ジルハルト殿下を筆頭に、第二王子と続く。
ちなみに、現王はかなりの愛妻家で、奥方が一人しかいない。
そんなお妃様が生んだ子どもは、第一王子と第二王子、二人だけだ。
だが、第二王子は最近、流行り病で亡くなったと聞いている。
つまり、ルージュ王国で今、現在、王族の血を引くのは王太子である第一王子、ジルハルト殿下のみである。
だから、ジルハルト殿下はなりふり構わず、我が物顔で振る舞っているのだろう。
そして、そんなジルハルト殿下に寄り添うのは、新たな婚約者になった公爵令嬢リリア。
しかし、彼女を快く思わない者、娘を将来の王の妃にしようと目論む貴族にとっては、リリアは邪魔者であった。
だが、そこに『隠し子』が加われば、話が変わってくる。
もし、隠し子がいたという事実が発覚すれば、恐らく、世継ぎ争いが起きるだろう。
リリアを追い落とそうとする貴族たちが、もし、この『隠し子』の存在に気づき始めたら……。
食堂の……ううん、ラトレ村の平和が脅かされることになる。
『サフラン様はその、「影の家系」の正嫡として生まれましたが、あまりに純粋で強すぎる才能を持っていたようなのです。王位継承権を巡る争いや、宮廷魔道具師たちに利用されることを恐れたサフラン様のお母様が、あえて「ただの人間」として生きられるように遠く離れた森へ捨てたらしく……』
そこで、テレビの精霊さんは心苦しそうに言い淀む。
サフランくんの過去のことを考えていたら、その裏に隠されたルージュ王国の巨大な秘密に突き当たってしまった。



