*
それから二週間後。
精霊さんたちのストライキが発生した、特別版の放送を経て、ラトレ村は『数多の精霊の加護を持つ村』として一躍有名になった。
えっ?
それって、どういうこと?
ふふ……。
よくぞ、聞いてくれました。
どうしてこうなったのかは、順を追って説明しますね。
あの後、私たちがこれまでの事情を話すと、精霊さんたちは大きく驚いた。
『異世界TVのアナウンサーをされていたアウリ様が、星を司る大精霊様なのですか!』
『レポーターをされていた方が、聖女アウリス・リネット様!』
明かされた事実に、精霊さんたちは驚愕し、次いで深々と頭を下げた。
『お初にお目にかかります。星を司る大精霊、アウリス・クロエ様。そして、聖女アウリス・リネット様、お久しぶりです。突然の来訪にも関わらず、こうして面会のお時間をいただけましたこと、光栄至極に存じます』
火の精霊さんが淀みなく言ってのける。
『先程は失礼いたしました。数々のご無礼をお許しください!』
『こうしてお会いできたこと、大変嬉しく思います!』
「あ……その……いえ、滅相もございません」
次々とひれ伏していく精霊さんたちに、私は戸惑いを隠せない。
私は呆気にとられて立ち尽くしていたけれど。
「いい傾向だ」
「うむ、そうだな」
一方、勇者リスアと魔王ウリはドヤ顔である。
『万事、うまくいって良かった』と、表情だけで雄弁に主張していた。
どうやら、確信犯らしい。
「アウリ、大変なことになってしまってごめんなさい……」
気が動転してうまく話せない私に、アリスは平身低頭で謝る。
私は慌てて、首を横に振った。
「ううん。精霊さんたちが、ルージュ王国の王家の縛りから解放されたのはアリスのおかげよ」
「アウリ……」
「だから、気にしないで」
私の言葉に、アリスははっとしたように顔を上げた。
「アウリ、いつもわたしを助けてくれてありがとう。これからもよろしくね」
「こちらこそ、ありがとう。これからもよろしくね」
アリスと交わした言葉が、私の心を温める。
春の光の中で、蕾だった心の花がはらりと開いた。
大精霊の私と聖女のアリス。
勇者リスアと魔王ウリ。
同じ前世を持つ私たちだけど、環境が変わったことで、それぞれ個性が違う。
これからアリスたちとどんな関係になれるのか、大切に育てていきたいものが、もうひとつ増えた気分だった。
気を取り直した私は引き続き、この不思議な会談に臨んだ。
「それで、肝心の精霊さんたちの移住先についてなのだけど……希望はある?」
『アウリ様。ご覧のとおり、今の私たちはただの精霊と妖精です。行く当てもなく、住む場所もなく、途方に暮れています。図々しいお願いだとは百も承知ですが、こちらに置いていただけないでしょうか』
居住まいを正した火の精霊さんが代表して、そう申し出る。
精霊さんたちが全員、ラトレ村に滞在したいと願ったことに驚愕しつつ、私は勇者リスアと魔王ウリの顔色を窺った。
それから二週間後。
精霊さんたちのストライキが発生した、特別版の放送を経て、ラトレ村は『数多の精霊の加護を持つ村』として一躍有名になった。
えっ?
それって、どういうこと?
ふふ……。
よくぞ、聞いてくれました。
どうしてこうなったのかは、順を追って説明しますね。
あの後、私たちがこれまでの事情を話すと、精霊さんたちは大きく驚いた。
『異世界TVのアナウンサーをされていたアウリ様が、星を司る大精霊様なのですか!』
『レポーターをされていた方が、聖女アウリス・リネット様!』
明かされた事実に、精霊さんたちは驚愕し、次いで深々と頭を下げた。
『お初にお目にかかります。星を司る大精霊、アウリス・クロエ様。そして、聖女アウリス・リネット様、お久しぶりです。突然の来訪にも関わらず、こうして面会のお時間をいただけましたこと、光栄至極に存じます』
火の精霊さんが淀みなく言ってのける。
『先程は失礼いたしました。数々のご無礼をお許しください!』
『こうしてお会いできたこと、大変嬉しく思います!』
「あ……その……いえ、滅相もございません」
次々とひれ伏していく精霊さんたちに、私は戸惑いを隠せない。
私は呆気にとられて立ち尽くしていたけれど。
「いい傾向だ」
「うむ、そうだな」
一方、勇者リスアと魔王ウリはドヤ顔である。
『万事、うまくいって良かった』と、表情だけで雄弁に主張していた。
どうやら、確信犯らしい。
「アウリ、大変なことになってしまってごめんなさい……」
気が動転してうまく話せない私に、アリスは平身低頭で謝る。
私は慌てて、首を横に振った。
「ううん。精霊さんたちが、ルージュ王国の王家の縛りから解放されたのはアリスのおかげよ」
「アウリ……」
「だから、気にしないで」
私の言葉に、アリスははっとしたように顔を上げた。
「アウリ、いつもわたしを助けてくれてありがとう。これからもよろしくね」
「こちらこそ、ありがとう。これからもよろしくね」
アリスと交わした言葉が、私の心を温める。
春の光の中で、蕾だった心の花がはらりと開いた。
大精霊の私と聖女のアリス。
勇者リスアと魔王ウリ。
同じ前世を持つ私たちだけど、環境が変わったことで、それぞれ個性が違う。
これからアリスたちとどんな関係になれるのか、大切に育てていきたいものが、もうひとつ増えた気分だった。
気を取り直した私は引き続き、この不思議な会談に臨んだ。
「それで、肝心の精霊さんたちの移住先についてなのだけど……希望はある?」
『アウリ様。ご覧のとおり、今の私たちはただの精霊と妖精です。行く当てもなく、住む場所もなく、途方に暮れています。図々しいお願いだとは百も承知ですが、こちらに置いていただけないでしょうか』
居住まいを正した火の精霊さんが代表して、そう申し出る。
精霊さんたちが全員、ラトレ村に滞在したいと願ったことに驚愕しつつ、私は勇者リスアと魔王ウリの顔色を窺った。



