転生したら、女神様の凡ミスに遭いました

ルージュ王国って、ジルハルト殿下の浮気の件といい、良い噂を聞かないわね。
でも、そのおかげで、私たちはこうして、優秀な魔道具師の力を借りることができる。

そう考えたら、一気にワクワクしてきた。
これからの展望が少し見えてきた気がする。

テレビ番組放送による宣言と日本料理のお披露目。

そうやって実績を作って信頼されれば、多くの人たちが、この村に足を運んでくれるようになるかもしれない。

「他では、なかなか食べられない料理だし、食堂が生き延びるための戦略としても期待できて一石二鳥。我ながら、名案かもしれないわ!」

その後も、私とアリスは惜しみなく、今後の課題を議論していった。
お店の経営のためにできること。
村のためにできること。
それをこともなげに話していった。
そのことが、私の提案を信じるに値する根拠となって積み重ねていったようだ。

「テレビというものはよく分かりませんが、そのような宣言方法があるんですね!!」
「テレビの精霊さん。是非、会ってみたいです!!」

先程までの不安は、すっかり消え去ってしまったようだ。
初めて知ることのオンパレード。
アリスの両親は大興奮で、まぶしい笑顔を浮かべていた。
それでも不安は拭いきれなくて、私はおそるおそる尋ねる。

「この提案を信じてくれるんですか?」
「アリスの友達で、この食堂のために一生懸命に考えてくれる。それだけで信頼に値するよ」
「あ、ありがとうございます……!」

こんなにトントン拍子で、いい方法に進むなんて。
アリスの両親は、なんて素敵な人たちなんだろう。
こんな人たちを追い込むなんて、ジルハルト殿下はひどすぎる。
聖女の加護を失ったルージュ王国は衰退の一途をたどるかもしれないけれど、悪いのは浮気して婚約破棄したジルハルト殿下だ。
自業自得だろう。
今後の説明が一息ついたところで、アリスは本題に入った。

「アウリ。そういえば、食堂で新しく出したいものがあるんだよね?」
「うん。ナポリタンやミートソース、うどんやラーメンなどの麺類を出してみたいわね」

私は新しいメニューについて、考えを巡らせる。

「素敵! オムライスやドリア、クレープやケーキも人気が出そうね。前に、パンケーキを出したことがあるんだけれど、すごく好評だったの!」
「ええっ!? そうなのね!」

アリスの言葉を聞いて、ぐっと期待感がふくらんだ。
アリスが言うように、スイーツは人気が出るかもしれない。
手軽に食べられて、人目に引くもの。
パンケーキが好評なら、クレープも人気が出るかもしれない。
前世の時も、よく食べていたよね。
作り方はうろ覚えだけど、実際に作ってみようかな。