「会長、人手が足りてなくて……もう出られますか」
ハッ、と我に返る。
そうだ行かないと。
今は人手不足なんだ。
もう色々吹っ切れたからこれでいいや……。
宇佐美にも散々見られたし。
一人くらいネタになりそうな男がいてもいいだろう。
「分かった。今行く……」
そう言って宇佐美の横を通り過ぎようとした時、彼が俺の肩になにかを掛けた。
「えっ?」
「これで妥協しますから、着ていて下さい」
宇佐美の大きなジャージは膝先まで隠してくれた。
「あ、ありがとう!」
これならなんとか隠せるだろう。
俺はこうして生徒会室を出た。
急いで戻らないと。
ジャージの裾をギュッと掴んだ時。
びっくりする光景が目に飛び込んでいた。
俺はぴたりと足を止める。
「父さん……」
生徒会喫茶の前に父さんが立っていた。
仕立ての良いスーツを着た父さん。
仕事を抜けてきてくれたんだ!
俺のメッセージを読んで!?
嬉しい……!


