「メイドですよ」
メイド!?
コスプレの衣装はキャラクターだったり、執事の衣装や和服だったりを想定していた。
その他に自分たちで作った服ならOKとしていたんだけど……メイド服なんてリストにあったか?
「執事があったらメイドさんもいなきゃダメじゃないっすか~ 家庭科部の吉田さんに頼んでこっそり作ってもらいました」
全く、気づけば勝手なことを……。
俺は頭を抱えた。
また真面目な生徒会からは遠ざかった気がする。
でもまぁ、それを着る女子たちがいいって言ってるならいいか。
「会長もメイドさんの服どうですか?」
「絶対嫌だ!それに俺は当日現場監督だし……」
ちぇっ、なんてみんなが口を尖らせる。
そもそも男がメイド服着たって、何も面白くないだろ……!
「つーか、唯人先輩にセクハラすんなよな」
すると宇佐美がやって来て口を挟んだ。
「なんだよ、宇佐美は会長のメイド服見たくねぇの?」
「…………見たくねぇ」
「おい、なんだよ今の間」
「怪しかったぞ!!」
宇佐美は同じ学年の二人に茶化されていた。
見たくねぇって言われるのもなんだか癪だが……。
それを横目で見ながらも、俺はパンっと手を叩いた。


