「会長が倒れたって聞いて、みんなが分担してやってくれました。もちろん看板作りも終わりましたよ」
「えっ」
「みんなあなたに対して愚痴ってましたよ。どうしてこんな量全部自分でやってしまうんだって。少しくらいは俺達を頼ってくれてもいいのにってね」
「う、そ……」
「それに、必要とされなくなるわけないでしょ?みんな唯人さん、あなたがいいと思って票を入れたんです。俺だって、村井さんだって書記の1年生たちも岩田さんも、みんなあなたを信用して、支えていくって決意してるんです。それなのに、あなたが頼ってくれなかったら……それはそれで寂しいだろ」
ポロポロとあふれ出る涙。
自分の気持ちを吐きだしたのは初めてだった。
「っ、……」
拭っても、拭っても涙が止まらない。
初めて知った。
みんながこんな風に思ってくれていたなんて。
でも……。
「俺は自分のために生徒会を……」
みんなのことを騙していたことになる。
「そんなこと誰も思ってませんよ。あなたが見せているのは、みんなのために一生懸命頑張ってる吉永唯人に変わりはないんですから」
「宇佐美……」
どうしてそんなこと言ってくれるんだ。
俺は……俺はこんなにも悪いことをしたのに。
「ごめ、ごめん……っ」
俺は必死に宇佐美に謝った。
受け入れてくれる場所がある。
俺が、生徒会長でいなくても。
吉永唯人として生きていても、側にいてくれる人がいる。


