宇佐美と別れて家に着くと、鍵を開けて中に入る。
シーンと静まり返った部屋が俺を出迎えた。
家についたところで両親はいない。
どっちも仕事人間で、いつも大事な時に側にいてくれなかった。
俺自身には興味がないんじゃないか。
ふと、そう思ってさみしくなる時がある。
でも生徒会長になったんだと報告した時だけ、二人ともすごく喜んでくれた。
それが嬉しかったんだ。
父さんと母さんが俺に期待してくれている。
だからその期待に応えなきゃいけないと思って胸を張る。
でも、やっぱり……。
自分自身のことを見てもらえてないみたいでさみしいな……。
自分の部屋に入り、なにげなく中学の卒業アルバムを開く。
そこには判で押したように『生徒会長』という文字が並んでいた。
【生徒会長の吉永はいつもみんなの代表で】
【理想の生徒会長】
つくづく思うんだ。
俺にはこれしかない。
この場所でしか居場所を作れないのだと――。


