「宇佐美は、俺に罰を与えたいんだろう?だったら……っ、こんなことしなくていい。もっと酷いことをすればいい」
俺が嫌がるようなこと。
それが罰だと思うから……。
すると宇佐美の目が光った。
「痛めつけられたい、と?」
「ち、ちが……っ、でも俺は……お前を陥れようとした卑怯者だから」
声が震えてしまう。
自分の情けなさで胸が押しつぶされそうだ。
すると宇佐美が一歩、また一歩と距離を詰めてくる。
その圧に押され、俺はジリジリと後退った。
「う、さみ……」
トン、と腰が机に当たる。
もう逃げ場はない。
「先輩が望むなら、罰を与えましょうか」
宇佐美は俺の両脇に手をつき、逃げ道を完全に塞いだ。
至近距離にある彼の顔。
整っているだけに、その無機質な笑みが恐ろしい。
彼の手が俺のネクタイに伸びて、シュルリ、と緩められた。
「……っ!」
俺はギュッと目をつぶり、覚悟して身構えた。
しかし……。
触れたのは、驚くほど優しい手だった。


