「あ、あの場は俺が一番年上だったし……本当は俺がどうにかするべきだったんだ」
「年上とか年下とか関係ないです」
「関係あるだろ」
「ガンコだなぁ、本当に」
彼は深くため息をつく。
「じゃあいいですよ。言い方を変えます」
彼はそう言い放つと、俺の腕の痕にキスを落としてから言った。
「唯人さん、命令です。今後は絶対、なにかあったら俺に頼ること」
「ちょ……そんな時に命令使うなよ!」
「今使わなくていつ使うんですか?強情な先輩に言うこと聞いてもらうにはこれしかないでしょ」
ため息をつくと、宇佐美はくるりと振り返った。
「じゃあ、俺先生呼んで来ますから」
勝手にそんなことを決めて出ていってしまった宇佐美。
「なんだよ、それ……」
彼が唇を寄せた腕が熱を持っている。
意味、分からない。
どうしてそんなに俺のことに必死になるんだよ……。
俺が嫌いなんじゃないのか?
俺の手柄を横取りしたいなら、さっき庇っただけで十分みんなに見せられたはずだ。
誰もいないふたりきりの時にそんなことを言ってくる意味が分からない……っ。


