最初は契約のキスだった。
俺のあやまちから始まって、脅されて、それでも宇佐美はなぜか優しくて、いつも側にいてくれた。
凍えていた俺の手を、心ごと温めてくれた人。
「目一杯幸せにしますから、覚悟してて下さいね?」
いつもは可愛くない言葉を言ってしまう俺。
だけれど、今日くらいは素直になってもいいんじゃないかって思った。
「……わ、分かった」
「……っ、」
宇佐美が息を呑むのが分かった。
余裕ぶっていた仮面が剥がれる瞬間、彼は俺の肩に額を押し付けると、深いため息をついた。
「いや、それは俺の方が保ってられないかも」
「え、保つって……?」
「俺があやまちを犯したら先輩のせいってことで……」
「えっ、ちょっと、それはどういう」
あやまちから始まった関係は特別な関係に変わる。
これからはまっすぐでピュアな秘密の関係になっていくだろう──。
END


