またいなくなっちゃうんだ。
帰ってきたと期待したらふたりはすぐに出ていってしまう。
でも……。
俺から一緒にご飯が食べたいって言ったことなかったな。
俺はバックに付けたキーケースを見る。
宇佐美のこれ……。
寂しくないようにって買ってくれた。
でも、俺にもできることがあるんじゃないのか?
ずっと寂しい気持ちを伝えてこなかった。
言えば変わるかもしれない。
諦めてばかりはもうやめよう。
「あ、あの……母さん!」
なんでだろう。
そう思えたのは、宇佐美のおかげだろうか。
こいつはどれだけすごいパワーを持っているんだろう。
本当、嫌になるよ。
「父さんと母さんと俺で……一緒に夕飯だけでも食べないか?今日じゃなくてもいい。時間を作ってどこかで食事がしたい」
俺は今まで言えなかったことを母さんにハッキリと伝えた。


