放課後の生徒会室、鍵をかけたその先で。


でも小さな声だ。
聞こえるわけがない。

そう思っていたら、背中を向けて歩き出していた彼がふいに振り返った。

「えっ」

そしてこちらに戻ってくる。

「なんだか呼ばれたような気がして」

ウソ……気づいてた!?

「よ、呼んでない!」

俺はとっさにウソをついた。
前髪で隠れていて宇佐美の顔がよく見えない。

「唯人先輩……俺、あなたのこと、すげぇ好きです」
「えっ」

そして宇佐美は俺の額にそっとキスをした。

「本当は“ここ”にしたいんですけど。今は我慢します。 寂しくなったらなにも気にせずいつでも言ってくださいね」

よく見えなかった宇佐美の顔が光にあてられ、ハッキリ見えた。

——ドキン。

「……熱い」

額にされたキスが熱い。
心臓がうるさい。

今夜はきっと宇佐美のことで頭がいっぱいで眠れないだろう──。