放課後の生徒会室、鍵をかけたその先で。



「寂しかったんですよね、ずっと」

宇佐美は俺に手を伸ばすと、頭を優しくポンポンと撫でた。

「よく頑張ってきましたね」

いつもなら子ども扱いするな、とか言ったりしただろう。
だけど、今はこの手のひらが心地よくて俺はなにも言えなかった。

「ねぇ、唯人先輩。もし先輩が寂しくなったら、俺……いつでも一目散に飛んでいくんで、行ってください」

「宇佐美……」

「どんな用事があっても飛んでここに来ますから」

なんで、こんな優しいんだろう。
なんでこんな温かいんだろう。

温かい温もりを忘れられなくて困ってしまいそうだ。

「ま、って言ったところであなたは我慢するんでしょうけどね」

そうだろうな。
きっと俺は寂しいなんて口に出して言えるタイプじゃないから……。

「でもいいですよ。俺が勝手に行きますから」

そうやってまた宇佐美に甘えるんだろう。

誰にも心を許さなかったのに、ずっと1人だったのに、宇佐美には肩を預けてしまっている自分がいる。