「寂しかったんですよね、ずっと」
宇佐美は俺に手を伸ばすと、頭を優しくポンポンと撫でた。
「よく頑張ってきましたね」
いつもなら子ども扱いするな、とか言ったりしただろう。
だけど、今はこの手のひらが心地よくて俺はなにも言えなかった。
「ねぇ、唯人先輩。もし先輩が寂しくなったら、俺……いつでも一目散に飛んでいくんで、行ってください」
「宇佐美……」
「どんな用事があっても飛んでここに来ますから」
なんで、こんな優しいんだろう。
なんでこんな温かいんだろう。
温かい温もりを忘れられなくて困ってしまいそうだ。
「ま、って言ったところであなたは我慢するんでしょうけどね」
そうだろうな。
きっと俺は寂しいなんて口に出して言えるタイプじゃないから……。
「でもいいですよ。俺が勝手に行きますから」
そうやってまた宇佐美に甘えるんだろう。
誰にも心を許さなかったのに、ずっと1人だったのに、宇佐美には肩を預けてしまっている自分がいる。


