生徒会長と秘密の契約


それを隠すように俺は早口で言った。

「よ、良かったのか?」
「なにがです?」

「ほら、赤沢がバラすって言った時、俺をかばったりしなければ宇佐美は俺に復讐出来ただろ?生徒会長の座を取り返すのだって宇佐美にはできたはずじゃ……」

「いくらあなたでも、それ以上言うと怒りますよ」

遮るように言われた声には怒りを含んでいた。

「だ、だって……分からない!どうして宇佐美が俺を助けるんだ。いつもそうだ。俺を見てくれてるのは……いつも宇佐美だけで……」

そんなのっておかしい。
俺は彼に一番ひどいことをしたのに。

「そんなの、ひとつしかないでしょう」
「え……?」

顔を上げた彼とパチリと目が合う。
その目はとてもやさしい目だった。

「俺が、あなたのことを好きだからです」

「……は?」

時が止まった気がした。
今、宇佐美は……なんて言った?

「復讐なんてどうでもいい。だって俺が興味あるのは……唯人さん、あなたのことだけなんですから」

ドキン、ドキンと速く鳴る心臓。
どういう意味だ?

今まで「契約」でバツを与えるために一緒にいるんだと思ってた。

俺のことを憎んでいたんじゃないのか?